令和6年1月20日
神戸市勤労会館


今回のお題目(クリックするとそのテーマの川柳が表示されます)

(ラはラッキー賞)
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兼題  「詣でる」  山内迪 選
信心もなくて詣でるお正月 本山恵子
お賽銭四十五円と決めている 河端世起子
合格へ母が詣った百度石 久山節子
初詣能登の地震で屠蘇も醒め 石井閑楽
松取れてゆっくり詣でるのも良いか 青木公輔
お神籤は運気上昇空仰ぐ 岡田さちこ
静謐を参って帰れば大地震 矢野野薫
初詣世界の平和祈ります 河端世起子
枡酒を楽しみ詣る恵比須さん 吉村めぐみ
家族みな中吉を引く初詣で 山尾ふたば
初詣願いと額の反比例 中谷光男
二礼二拍すこやかであれ年女 原戸麻也
初詣祈りも虚し大地震 岸本博子
朝詣氏神様が待っている 中村優実子
悪党も殊勝に祈る初詣で 久山節子
誘われてやっと行けたよ伊勢詣 水田蓉子
小鳥さえずり朝日を浴びて初詣 岡田さちこ
賽銭を大奮発の頼み事 赤井花城
ポケットに個条書きした願い事 水田蓉子
初詣意外な人に逢うなんて 青木公輔
被災地に早い復興祈ります 今野美惠子
物価高賽銭少し弾みます 原戸麻也
七福神参拝帰り事故に遭う 倉周三
初詣で少し長めに鈴を振る 黒嶋海童
刻々と染めゆく朝陽掌を合わす 池田史子
頼み事抱え詣でる親の家 岡島錦子
十ほど願かけて賽銭はチャリン 倉周三
賽銭に見合わぬ数の願い事 伊藤寿彦
路線消え神社詣でも儘ならず 加藤弘道
二礼二拍手一礼善男善女の顔になる 岸本博子
初詣で神も喜ぶこの人出 黒嶋海童
一年の無沙汰を詫びる初詣 荒岡浩志
世の平和祈願している初詣 北出北朗
平穏無事ひたすら願う初詣 辰巳和子
真っ新な命を抱いて宮詣り 辰巳和子
参詣は心を整える行事 有岡敏晴
神様の助け請います辰の年 濱田英明
寺の鐘今日はひとりで亡母しのぶ 松本光江
ただ平穏な暮しを祈る初詣 伊藤寿彦
詣でれば晴れ着華やぐ三が日 惠利菊江
念ずればきっと叶うよ花咲く日 松本光江
手を合わす心で生きる何事も 中村優実子
ひたすらに長寿を祈る初詣 矢野野薫
孫達の良縁願う初詣で 山内迪

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兼題  「蜜柑」  村岡義博 選
潮の香の蜜柑が咲く路ツーリング 藤井俊秀
みかんひとつ転がる母のいない部屋 安部美葉
不揃いのみかんがうまい道の駅 盧光来
児ら弾み競って?ぎるみかん狩り 岡田さちこ
採り手なく居残るみかん過疎の村 池田史子
蜜柑箱勉強机にした昔 黒嶋海童
蜜柑箱木製の頃必需品 宮本緑
おめでたと教えてくれた夏ミカン 北出北朗
伊予柑の香り優しい転勤地 久山節子
祖母からのもう届かない蜜柑恋う 田中おさむ
人間を信じた蜜柑だけ実る 濱田英明
風邪気味はキンカン粥に癒される 中村優実子
鈴生りの蜜柑見下ろし鳴く鴉 吉村めぐみ
蜜柑から引き出してくるエピソード 惠利菊江
みかん山君と交わした初キッス 倉周三
色白になるようみかん食べてます 樋口祐子
ハウスミカンひと足早い季を連れて 久山節子
冷凍のみかん片手に汽車に乗る 河端世起子
廃屋でみかんすずなり誰を待つ 松本光江
明日への希望の夕日蜜柑色 安積貴代美
頭ほど大きくなっていくザボン 矢野野薫
いらっしゃい炬燵でみかんお喋りと 岡田さちこ
老い二人黙って蜜柑すじを取る 宮本緑
みかん手に話す糸口見つけ出す 森廣子
その話一寸待ってとむく蜜柑 水田蓉子
童心の頃ほど甘くない蜜柑 赤井花城
お鏡のみかん代役とも知らず 池田史子
炬燵に蜜柑平和な冬の風物詩 今野美惠子
胸に蜜柑二つではしゃぐ孫娘 田中おさむ
みかんの筋キレイに取れて今日も無事 中桐徹
あれこれと選って蜜柑を全部食べ 中桐徹
凪の海みかん微笑む瀬戸の島 岡島錦子
来年を期待寒肥やる蜜柑 山内迪
海峡を跨ぐ島なみ蜜柑咲く 藤井俊秀
薩摩から君も来たのかみかん買う 松本光江
海荒れてみかんで稼ぐ紀伊國屋 北出北朗
青みかん君との恋もまだ未完 倉周三
みかん箱フタをあければパーティ券 本山恵子
相席が蜜柑差し出す汽車の旅 黒嶋海童
賑やかに空家を飾る夏蜜柑 岡島錦子
小蜜柑のお手玉遊び遠い夢 加藤弘道
似合う似合わぬむつかしいみかん色 平川厚子
戦争の画面に蜜柑汗こぼす 山尾ふたば
今日の画題です夏蜜柑が三個 森廣子
蜜柑の丘で川田正子とすれ違う 村岡義博

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兼題  「結ぶ」  田中おさむ選 
シニアから縁を結べた友数多 岡田さちこ
少年の抱いた初恋結ぶ夢 加藤弘道
話したら涙出そうで口結ぶ 黒嶋海童
気のせいか赤だけ視えぬ糸の色 石井閑楽
氷壁へアイゼンの紐締め直す 赤井花城
結ばれて良縁曾孫三人目 山内迪
オフレコと言われへの字に結ぶ口 矢野野薫
きっと勝つ努力の花が実を結ぶ 中村優実子
結び目のゆるい企業の黒歴史 久山節子
本年は男結びで頑張るぞ 前川淳
喪の帯を小さく結び一周忌 辰巳和子
結び目もゆるゆるにして老いとゆく 原戸麻也
不器用な父が結んだ宅急便 垣内雅美
春待ちの顔で結んだ絵馬ひとつ 杉村久子
赤い糸緩め緩めてまだ夫婦 岡島錦子
勝てば横綱結び一番大相撲 中谷光男
凶のみくじをしっかり結ぶ笹の先 森廣子
息災のいちにち結ぶ仕舞い風呂 盧光来
赤い糸病魔断つとも来世まで 岸本博子
戦止め寛容ある世輪になろう 岡田さちこ
花やかに蝶蝶結びに幸を呼ぶ 今野美惠子
不条理な糸は結ばぬ針の穴 盧光来
故郷の荷にピンときたのは片結び 松本光江
縁結びアプリ活躍新時代 中村優実子
結束は目先の欲の闇バイト 久山節子
糸柳結んで君を待つ薄日 村岡義博
自由にお伸び未来思うて仮り結び 池田史子
女一匹腹をくくって乗った船 池田史子
着物から服を仕立てる玉結び 山内迪
この苦労いつか花咲き実を結ぶ 黒嶋海童
結び目が緩みかけても気が付かず 伊藤寿彦
ピンコロリ願って結ぶにぎりめし 平川厚子
訃が届く静かに結びきる絆 安部美葉
結論が出ぬまゝ時が流れ去り 伊藤寿彦
靴の紐固く結べと父の檄 赤井花城
握手する和平を結ぶ手が温い 柳沼幸三
ネクタイをきりり戦の顔になる 倉周三
赤い糸結び直して夫介護 原戸麻也
パーティと不起訴を結ぶ線の闇 石井閑楽
結び昆布小梅咲かせた大福茶 岸本博子
この道と決めて靴紐結ぶ朝 安部美葉
ユーモアで結ぶ祝辞が心地よい 有岡敏晴
おむすびを涙で食べた震災日 矢野野薫
成人式祖母の形見の帯結ぶ 田中おさむ

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兼題  「眼鏡」  黒嶋海童 選
帽子眼鏡マスク揃えて風の街 平川厚子
双眼鏡覗いてみたい50階 中村優実子
色眼鏡真実見ずに居た恐さ 池田史子
あらやだあとうとう要るの老眼鏡 河端世起子
墓に母眼鏡に凍る涙雨 斉藤美代子
老眼鏡の母の姿を見たかった 山内迪
うどん屋へのれんくぐって拭く眼鏡 矢野野薫
崑ちゃんが眼鏡を落とす美味いもん 村岡義博
こぞことし肩身が狭い眼鏡かけ 石井閑楽
増税メガネとは首相への巧い比喩 北出北朗
虫メガネ子等の輝く好奇心 柳沼幸三
真実を見たいしっかり眼鏡拭く 岡島錦子
眼鏡出し入念に見る契約書 水田蓉子
だんだんと文字がみえなくなる眼鏡 吉村めぐみ
訃の知らせ眼鏡拭って確かめる 垣内雅美
真実を見抜く眼鏡を探してる 辰巳和子
めがね拭ききれいな明日を見ませんか 濱田英明
老眼鏡数えきれない恩がある 有岡敏晴
子の四股名必死に探す虫眼鏡 加藤弘道
何となく怖い人だなサングラス 前川淳
お眼鏡に叶ったはずの嫁なのに 伊藤寿彦
あれこれを許し眼鏡を掛け替える 安部美葉
夜なべする亡母と重なる鼻めがね 松本光江
電子辞書老眼鏡のおまけあり 山内迪
100均で部屋ごとに置く老眼鏡 今野美惠子
すぐ失くす眼鏡哀しき老いの性 赤井花城
女医さんに黒縁眼鏡よく似合う 森廣子
色メガネ外してみれば青い空 柳沼幸三
眼鏡ふく度に視界が狭くなる 安部美葉
サングラス感情かくすツールとは 伊藤寿彦
心眼も眼鏡無くては良く見えず 加藤弘道
困ったな眼鏡を探す眼鏡無し 石井閑楽
インバウンド映えるスポット眼鏡橋 田中おさむ
上げ下げで読むに忙しい鼻メガネ 矢野野薫
説明証眼鏡かけても見え辛い 今野美惠子
歪んでるわたくしをみる色眼鏡 村岡義博
縫い物へ母の眼鏡の置き所 赤井花城
政治家の眼鏡に写る絵空事 久山節子
心を読む眼鏡出来そう近未来 岡田さちこ
百均のメガネで明日の風を読む 盧光来
悪人はいない眼鏡の似合う人 田中おさむ
眼鏡かけ急に賢く見えた孫 久山節子
まだ少し野心抱いた眼鏡拭く 盧光来
眼鏡の奥やさしい瞳笑ってる 岡田さちこ
心の揺れ読んだ易者の天眼鏡 黒嶋海童

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【出席者】 (順不同・敬称略)
中村優実子 岡田さちこ 田中おさむ 加藤 弘道 盧  光来 矢野 野薫
池田 史子 今野美惠子 岸本 博子 黒嶋 海童 久山 節子 石井 閑楽
伊藤 寿彦 松本 光江 安部 美葉 村岡 義博 前川  淳 山内  迪
原戸 麻也 藤井 俊秀 青木 公輔 渡辺 純子 宮本  緑 斉藤美代子
吉村めぐみ 北出 北朗 惠利 菊江 柳沼 幸三 森  廣子 河端世起子
山尾ふたば 岡島 錦子 濱田 英明 安積貴代美 辰巳 和子 中谷 光男
平川 厚子 水田 蓉子 荒岡 浩志 倉  周三 中桐  徹 杉村 久子
有岡 敏晴 本山 恵子 垣内 雅美 樋口 祐子 赤井 花城

【投 句】

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