令和5年9月25日
神戸市勤労会館
今回のお題目(クリックするとそのテーマの川柳が表示されます)
(ラはラッキー賞)
兼題 「朝」 黒嶋海童 選
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目玉焼き朝の気分で出来不出来 |
森廣子 |
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明け方の夢にふと来てふと消える |
赤井花城 |
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褒美だと旅の朝風呂ささやいた |
盧光来 |
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なんとなくかくしていたい今朝の夢 |
下山田靖子 |
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おはようで生きてる事を確かめる |
原戸麻也 |
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濡れ布団そっとたたんだ三才児 |
松本光江 |
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ラッシュアワーやる気を詰めて発車する |
水田蓉子 |
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母元気匂う朝餉は具沢山 |
岡島錦子 |
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朝ぼらけ妻にすまない夢を見る |
有岡敏晴 |
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炊飯器日本の朝を炊き上げる |
柳沼幸三 |
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久しぶり黄身が二つの朝ごはん |
矢野野薫 |
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朝からのアレの話で鍋こがす |
樋口祐子 |
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毎朝の般若心経手に重い |
今野美惠子 |
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鶏鳴に残る宿題休み明け |
石井閑楽 |
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朝の空気吸えば寿命が延びるとさ |
前川淳 |
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吹っ切れた転職の孫朝に発つ |
久山節子 |
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異常気象今日は朝から三十度 |
田中おさむ |
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朝焼けを映して湖面波しずか |
伊藤寿彦 |
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朝獲れのセリのダミ声魚市場 |
加藤弘道 |
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陽が昇る昨日は消えて今日生まれ |
みぎわはな |
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朝刊を開いて今日の窓開く |
岸本博子 |
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東窓朝日差し込む台所 |
山内迪 |
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真夜中に浮かんだ一句消えた朝 |
倉周三 |
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訃報ひとつ朝の食卓かき乱す |
盧光来 |
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夜明けまへ忘れてなるか大地震 |
矢野野薫 |
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朝刊から始まる一日のドラマ |
野口修 |
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六時起き用はリハビリ老朽車 |
村岡義博 |
| 佳 |
夜が明けて夢じゃないだろタイガース |
本山恵子 |
| 佳 |
朝を待つ戦地の民の明けぬ夜 |
岸本博子 |
| 佳 |
仕事と主婦充実してた頃の朝 |
岡田さちこ |
| 佳 |
いいこともあるさ明日も陽が昇る |
倉周三 |
| 佳 |
地下壕から這い出て朝の陽を浴びる |
田中おさむ |
| 人 |
朝ドラを観て始動するルーティン |
森廣子 |
| 地 |
朝練の子にドカ弁を二個持たす |
みぎわはな |
| 天 |
まっさらな朝今日も拓くぞ僕の道 |
池田史子 |
| 軸 |
朝何を食べたか昼に忘れてる |
黒嶋海童 |
兼題 「回復」 盧光来 選
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健康が回復来たよきやびん会 |
前川淳 |
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少しなら?んでもいいと医者の許可 |
中桐徹 |
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としだから全回復といきません |
山内迪 |
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回復だ医者のひと言神に見え |
斉藤美代子 |
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回復のかげにナースの底力 |
水上礼子 |
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回復の兆しが見えぬわが家計 |
安積貴代美 |
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回復後すぐに働くばばの足 |
水上礼子 |
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ガレキの街いつになったら元通り |
田中おさむ |
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回復に幾年かかるウクライナ |
前川淳 |
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回復へ看護師さんがみなキレイ |
中桐徹 |
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便り来る快気祝いの品ともに |
安積貴代美 |
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不思議です自然治癒力持つからだ |
岡田さちこ |
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インフラの回復改めて感謝 |
原戸麻也 |
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退院日空の青さに深呼吸 |
辰巳和子 |
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回復期焦りはしない無理しない |
山尾ふたば |
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回復を信じ祈りて待つ夜明け |
水田蓉子 |
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まだ先が見えぬ円安回復期 |
有岡敏晴 |
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回復を待って消化の良いメニュー |
山尾ふたば |
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国と国何故か出来ない仲直り |
藤井俊秀 |
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どん底を舐めてトップへ返り咲き |
北出北朗 |
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塩漬けの株が上昇する気配 |
辰巳和子 |
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熱下がり食欲でたら第九波 |
村岡義博 |
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インバウンド回復を待つ観光地 |
田中おさむ |
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離婚してやっぱり淋し又デート |
みぎわはな |
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兆しまだ景気回復待ち望む |
柳沼幸三 |
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インバウンド再び活気取り戻し |
伊藤寿彦 |
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兄弟も還暦過ぎて仲直り |
今野美惠子 |
| 佳 |
回復の一歩に声の張りがある |
野口修 |
| 佳 |
国交回復出来ず会えない拉致家族 |
森廣子 |
| 佳 |
涼風が恋しい回復期のベッド |
安部美葉 |
| 佳 |
コロナ生還命の重み噛みしめる |
中村優実子 |
| 佳 |
翔平の回復万人の祈り |
赤井花城 |
| 人 |
天気回復洗濯物が良く揺れる |
安部美葉 |
| 地 |
回復の兆し重湯が胃に沁みる |
黒嶋海童 |
| 天 |
被災地へ回復祈る募金箱 |
矢野野薫 |
| 軸 |
回復後どう生きるかが問題だ |
盧光来 |
兼題 「さやか」 安部美葉 選
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清らかで天を突くよな仁王門 |
矢野野薫 |
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秋さやかおでかけ虫が騒ぎだす |
中村優実子 |
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君が好き風はさやかに夕茜 |
田中おさむ |
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秋の虫さやかな声で呼びかける |
宮本緑 |
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星の精少女の祈りそっと聞く |
山尾ふたば |
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想い出はさやかな風を連れて来る |
樋口祐子 |
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焦るなとさやかな月に悟される |
盧光来 |
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七夕の願い集めて風さやか |
水上礼子 |
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慎ましい暮らしへ吹いた風さやか |
北出北朗 |
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きりん草咲いてさやかな虫の声 |
吉村めぐみ |
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被災地へせめてさやかに風よ吹け |
岡島錦子 |
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月影のさやかな夜は君想う |
樋口祐子 |
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リーダーはあなたさやかで敵がない |
田中おさむ |
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別れてもしこり残らぬピュアな恋 |
北出北朗 |
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古里の四季をさやかに刻む風 |
盧光来 |
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あの猛暑どこへやっぱり秋は来た |
みぎわはな |
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ハレルヤがさやかに響くカテドラル |
加藤弘道 |
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コスモスを少し揺らして風さやか |
森廣子 |
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予定ではさやかな風と逝くつもり |
久山節子 |
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熱血の球児さやかな顔と技 |
岡島錦子 |
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ご先祖へ感謝のひと日風さやか |
原戸麻也 |
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梅花藻の白流れさやかな高山寺 |
下山田靖子 |
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秋風にポニーテールをなびかせて |
原戸麻也 |
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遍路道鈴の音さやか六根清浄 |
本山恵子 |
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目覚め爽やか鳥のさえずり心地良く |
岡田さちこ |
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路地裏でさやかな星と戯れる |
荒岡浩志 |
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結婚も決まり娘の声さやか |
加藤弘道 |
| 佳 |
標準語クリアに喋るガイダンス |
有岡敏晴 |
| 佳 |
秋風に負けないさわやかな話 |
野口修 |
| 佳 |
墨痕さやかけれど読めない草書体 |
村岡義博 |
| 佳 |
明け渡す机に花を活けておく |
辰巳和子 |
| 佳 |
もやもやを一気に晴らすハーブティ |
池田史子 |
| 人 |
讃美歌の聞こゆチャペルの秋の朝 |
黒嶋海童 |
| 地 |
影さやか棚田の月に旅心 |
村岡義博 |
| 天 |
潔く負けて一礼して握手 |
倉周三 |
| 軸 |
盥行水月影さやかまだ女 |
安部美葉 |
兼題 「大樹」 倉周三 選
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屋久杉を見ずして父の無念かな |
原戸麻也 |
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生き方のヒント屋久杉から貰う |
北出北朗 |
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千年の銀杏がロマン語り出す |
辰巳和子 |
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不況には寄らば大樹も覚束ぬ |
北出北朗 |
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境内の大樹に探す青い鳥 |
荒岡浩志 |
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気骨あり風雪耐えたこの大樹 |
柳沼幸三 |
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風格を見せて大樹は揺るがない |
水田蓉子 |
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杉の子は大樹になると夢の中 |
下山田靖子 |
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大樹ゆらゆらここから凄い物語 |
青木公輔 |
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寡黙なる大樹に感謝誕生日 |
本山恵子 |
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老いふたり大樹の下でひと休み |
吉村めぐみ |
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年輪が大樹のロマン語り出す |
岡島錦子 |
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よらば大樹すっくと佇った影ひとつ |
安部美葉 |
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根腐れを見抜けず大樹寄掛り |
加藤弘道 |
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樹の股に基地を作った少年期 |
みぎわはな |
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軽きもの寄せぬ大樹に影は無し |
岸本博子 |
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朋友招き一枚板のカウンター |
田中おさむ |
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抱かれてパワー全身御神木 |
池田史子 |
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大樹消え山が残った四股名です |
石井閑楽 |
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哀も苦も年輪として大樹へと |
久山節子 |
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ひ孫抱き大きくなれと名を大樹 |
矢野野薫 |
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ゆったりと大樹にもたれ夢を積む |
安部美葉 |
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大樹とて年をとったら洞だらけ |
村岡義博 |
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屋久杉はまだまだ命紡いでる |
伊藤寿彦 |
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黒焦げの哀れ爆心地の大樹 |
田中おさむ |
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のうのうと生きて大樹のありがたさ |
山内迪 |
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年輪に物語秘め古木立つ |
岸本博子 |
| 佳 |
一本の大樹にからむ愛と憎 |
樋口祐子 |
| 佳 |
一本松大樹に負けず生きている |
伊藤寿彦 |
| 佳 |
大木になるまで待とう親心 |
矢野野薫 |
| 佳 |
寄る友を選ばず大樹たじろがず |
久山節子 |
| 佳 |
七百年生き神木となる大樹 |
みぎわはな |
| 人 |
尊師いま大樹倒れる如く逝く |
黒嶋海童 |
| 地 |
花咲かせます大樹にはなれずとも |
赤井花城 |
| 天 |
千年の風雪に耐え大樹立つ |
黒嶋海童 |
| 軸 |
秋の蝉大樹の中にいて安堵 |
倉周三 |
兼題 「雑詠」 みぎわはな選
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百寿まで生きる秘訣は好奇心 |
辰巳和子 |
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降りるなり人種のるつぼ京都駅 |
加藤弘道 |
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赤い羽根今日はコーヒーやめておく |
田中おさむ |
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名前聞く聞いた傍から青信号 |
今野美惠子 |
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豊作の秋よろこべぬ物価高 |
矢野野薫 |
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頬撫でる小さな秋のやさしい音 |
盧光来 |
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トラ吼えてアレあっぱれの甲子園 |
岸本博子 |
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日を追って遠い戦火が近くなる |
赤井花城 |
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アルバムのこの辺はまだモテていた |
倉周三 |
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遠景に亡母一面のそばの花 |
辰巳和子 |
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やがて無に還る命を愛おしむ |
黒嶋海童 |
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隣との臭いを競う換気扇 |
中谷光男 |
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人間の欲に壊れていく地球 |
安積貴代美 |
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コロナ禍でスッピン好きになりました |
中村優実子 |
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ケセラセラ川の流れに寄りそって |
斉藤美代子 |
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風鈴の外せぬままに季は秋に |
野口修 |
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世界中あんな小人を怖がって |
本山恵子 |
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憂き世だが何はともあれ生きている |
川村やまと |
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過ちを自認するには要る勇気 |
北出北朗 |
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未来地図描き替えながら存える |
野口修 |
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結び目をゆうるくほどく秋の風 |
下山田靖子 |
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落葉を重ねて清楚なる暮らし |
有岡敏晴 |
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モンゴルより強い力士が出てうれし |
中桐徹 |
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火の鳥もスマイルも有るナデシコだ |
石井閑楽 |
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それがいいそれでいいよと地蔵さま |
川村やまと |
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川柳が浮いては沈む仕舞風呂 |
山内迪 |
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お疲れで祈りに沿えない千羽鶴 |
荒岡浩志 |
| 佳 |
酸いも甘いも深い受皿持っている |
原戸麻也 |
| 佳 |
月冴えて戦地の表裏照らし出す |
岸本博子 |
| 佳 |
リセットに時間のかかる古ボディー |
山尾ふたば |
| 佳 |
一日を手繰って長い風呂になる |
原戸麻也 |
| 佳 |
許してはくれたが筵針がある |
盧光来 |
| 人 |
コスモスの風このごろ涙もろくなる |
下山田靖子 |
| 地 |
スパイスを掛けて仕上げる嘘の味 |
荒岡浩志 |
| 天 |
まっすぐな道行く泥の靴履いて |
安部美葉 |
| 軸 |
星降る夜亡母に届くか糸電話 |
みぎわはな |
| 【出席者】 (順不同・敬称略) |
| 加藤 弘道 |
森 廣子 |
伊藤 寿彦 |
盧 光来 |
石井 閑楽 |
倉 周三 |
| 山内 迪 |
今野美惠子 |
岸本 博子 |
みぎわはな |
中桐 徹 |
久山 節子 |
| 黒嶋 海童 |
田中おさむ |
矢野 野薫 |
前川 淳 |
安部 美葉 |
村岡 義博 |
| 池田 史子 |
渡辺 純子 |
川村やまと |
斉藤美代子 |
青木 公輔 |
惠利 菊江 |
| 柳沼 幸三 |
北出 北朗 |
吉村めぐみ |
岡島 錦子 |
藤井 俊秀 |
原戸 麻也 |
| 安積貴代美 |
岡田さちこ |
水上 礼子 |
宮本 緑 |
中谷 光男 |
荒岡 浩志 |
| 山尾ふたば |
水田 蓉子 |
野口 修 |
松本 光江 |
中村優実子 |
本山 恵子 |
| 下山田靖子 |
辰巳 和子 |
有岡 敏晴 |
桂 ひろし |
樋口 祐子 |
赤井 花城 |
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