令和4年3月22日
神戸市勤労会館


今回のお題目(クリックするとそのテーマの川柳が表示されます)

(ラはラッキー賞)
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兼題  「甘い」  青木公輔 選
甘えても許してくれぬ母が居た 赤井花城
父の背の甘さを見せる掘り炬燵 垣内雅美
採点の甘い先生居た昔 松村數代
食レポは野菜甘いと生で食べ 村田博
チーママのお代わりねだる甘い声 村田博
愛だけで暮して行けるとは甘い 黒嶋海童
思い出も甘く昭和の浮き沈み 黒嶋海童
角砂糖ひとつの甘さ午後のお茶 垣内雅美
さくら咲く甘い香りの娘は二十 吉村めぐみ
午前四時甘い囁き目が覚める 田中おさむ
甘くない世間アメ玉なめながら 黒田忠昭
舐め合った傷は甘くてほろ苦い 盧光来
春の宵観梅酒は甘口に 水田裕子
黒糖を食べてこころが和み出し 延寿庵野
甘酸っぱい忘れた筈の恋でした 松本光江
生き生きて詰めの甘さに泣かされる 樋口祐子
誘惑の甘い言葉に鬼がすむ 山辺和子
配当二割元金保証直ぐに乗る 両澤行兵衛
甘党はやはりトラヤの夜の梅 中桐徹
大企業さすがガードは甘くない 北出北朗
美女の甘言男がひとり火傷する 盧光来
甘い選喜ぶ人と怒る人 中桐徹
口説くなら甘い言葉でよろしくね 荒牧孝子
甘ったるい声に大金奪われて 前川淳
党除名いつのまにやら元の鞘 柳沼幸三
甘くても糖質ゼロと書いてある 有岡敏晴
なにはともあれ甘い言葉に逃げまくる 宮本晋子
推敲の甘さを知った日の悔悟 野口修
SNS甘さ百倍エセニュース 宮本緑
ときめいて甘い言葉に酔うグラス 辰巳和子
うっとりと思い出焦がす甘い恋 大谷祝星
ぜんざいの甘さにやさしさが秘そむ 山内迪
聞いた愚痴解せば少し甘くなる 荒岡浩志
締め付けが甘い夫婦に隙間風 濱田英明
甘い風サンバ・ボサノバ耳撫でる 水田裕子
プーチンの詰めの甘さや死者の山 池田史子
考えの甘さを埋める知識欲 山内迪
甘い話し裏側にある落し穴 延寿庵野
一休み甘いものでも食べますか 吉村めぐみ
とても甘くてとても淋しい恋の詩 安部美葉
口の中甘さが残る渋いお茶 今野美惠子
確定申告少し甘さは控え目に 青木公輔

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兼題  「意外」  荒岡浩志 選
認知症予防に恋が効くらしい 辰巳和子
信用の失墜意外なところから 有岡敏晴
意外ではない答しっかり畑の幸 山内迪
ストレスの狭間へ温い風と会う 野口修
強面も話せば温い人と知る 辰巳和子
強面の姑温い人だった みぎわはな
日本語を意外と知らぬ僕の脳 濱田英明
山頂のガスは意外と逃げ上手 樋口祐子
絶頂期意外なとこに落とし穴 森廣子
大人事情意外と見てる子供の瞳(め) 池田史子
五色豆意外と酒に合いますよ 吉村めぐみ
牡丹餅が酒と意外に合うを知り 濱田英明
饅頭をつまみに酒を呑むなんて 柳沼幸三
あの紳士酒席で本性見え隠れ 伊藤寿彦
生き過ぎた浮世意外なことばかり 赤井花城
堅物の友の意外な噂聞く 赤井花城
驚くな突然変異です私 辻部さと子
草津の湯ワクチン効果あるらしい 荒牧孝子
意外にも苦言の中の思いやり 野口修
廃田の下から石油湧いて出る 安部美葉
バーゲンで意外な人と鉢合わせ 垣内雅美
気の強い母が泣いてるメロドラマ 山辺和子
大地震学者も予想外と言う 黒田忠昭
陰と陽意外な二人添い遂げる 水田蓉子
付き合えば意外なほどの料理好き 今野美惠子
椀子蕎麦意外に早いおちょぼ口 延寿庵野
意外さが目を引く児童絵画展 山辺和子
まだかなあ地図では近い友の家 山尾ふたば
寄付集め意外にせこいお金持 加藤弘道
黒メガネ外すと小さい優しい目 みぎわはな
薄命の路線のはずが百歳に 岸本博子
若そうに見えるが意外もう傘寿 田中おさむ
聖人も君主も脆い死角持つ 松村數代
強面がテレビドラマに泣いている 原戸麻也
弱虫が大きな角を持っている 樋口祐子
熱燗は妻です僕はアメリカン 倉周三
ワクチンを一度も打たぬ友もいる 矢野野薫
占いが長命と出てガンを病む 桂ひろし
がん手術意外と元気余命越え 加藤弘道
手を焼いた息子我が子を諭してる 久山節子
意外性ゼロの家内は素で生きる 有岡敏晴
それぞれを生きて意外に馬が合う 盧光来
頼りない息子意外と生き上手 宮本緑
大根を抜いた手で弾く駅ピアノ 荒岡浩志

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兼題  「運」  前川淳 選
人間の運命なんて笹小舟 赤井花城
幸運を信じて買った赤い靴 樋口祐子
努力する心に運は味方する 柳沼幸三
努力した成果他人は運と言う 山辺和子
配剤の天もやります依怙贔屓 村岡義博
艱難に運を重ねて得る誉れ 濱田英明
ポジティブに生きれば運も味方する 辰巳和子
樹齢百年運を開いてきた桜 永見心咲
幸運を掴む男の手が熱い 野口修
運開く日頃の努力繋ぐ糸 中谷光男
選ばれて方舟に乗る運不運 黒嶋海童
幸運を掴んだはずが蜃気楼 上野五柳
運命を分けた二両目三両目 村田博
ラッキーが続く浮かれてしまいそう 山尾ふたば
乗り逃した電車脱線事故起こし みぎわはな
悪運の強い女の太い眉 上野多惠子
確率か運に賭けるか春進路 久山節子
ダダ、ダ、ダンー運命を聴く午後のモカ 延寿庵野
オミクロンもはや感染運次第 田中おさむ
運不運神の試練か風の町 吉村めぐみ
円満な暮しへ運を引き寄せる 山内迪
運不運あって誰もが現在地 大窪千龍
ドラフトに運を委ねる球児達 加藤弘道
アンテナを四方に張って運掴む 大窪千龍
阿弥陀籤行く先にある運不運 延寿庵野
アッカンベーしてる金運女運 倉周三
僥倖を願うしかないオミクロン 両澤行兵衛
運不運みかん転がるその先へ 森廣子
ポピュリズム海より運河逆のぼる 桂ひろし
運不運あって人生ちゃらになる 原戸麻也
最高の運よ連れ添い五十年 松本光江
運試しして見て解る運の無さ 水田蓉子
背後から運を盗んで行った風 森廣子
運だけは金で買えぬと金満家 中桐徹
開運は陽をたっぷりと浴びてから 大谷祝星
幸運の扉は横を向いたまま 青木公輔
運命の配剤ボクと妻の縁 北出北朗
一瞬の隙を突かれた運不運 濱田英明
百歳が運を味方に視野に入る 長野峰明
運の神逃しはしない裾つかむ みぎわはな
金メダル四年の汗に運が降る 岸本博子
欲の無い人ほど運が寄ってくる 北出北朗
運不運天に委ねて汗を積む 辰巳和子
運命線がわたしの幸に味方する 前川淳

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兼題  「駅」  みぎわはな選 
乗車券持った幹事が未だ来ない 両澤行兵衛
待つ人がいる駅へと急ぐ春帽子 辰巳和子
春の駅不安と希望胸に抱き 河端世起子
さみしいねぇ快速電車通過駅 有岡敏晴
読めぬ駅ばかりローカル線の旅 赤井花城
父ははも居なくなったな駅通過 松本光江
ポリさんが雨宿りする無人駅 黒田忠昭
来ぬ君を待ち続けたな無人駅 宮本緑
バンザイで送り遺骨を待った駅 北出北朗
駅ひとつ間違えそれからのドラマ 山辺和子
十五の春で賑わった上野駅 東保節
始発駅夢と希望をはらませて 池田史子
発車ベル悲喜こもごもの想い乗せ 伊藤寿彦
疲れたら待っているよと母の駅 柳沼幸三
駅弁の声懐かしいローカル線 伊藤寿彦
駅弁の食べ歩きした青春期 田口春子
銀河鉄道駅弁はあるかしら 上野五柳
コロナ禍に駅弁二つ旅気分 田中おさむ
師の言葉抱いて始発の駅にたつ 山辺和子
朝採れ野菜軽トラ飛ばし道の駅 中谷光男
夜十時塾から帰る子の迎え 山尾ふたば
仕事終え駅まで月と二人づれ 佐々木たみ子
東京駅高層ビルに湧くヒト科 辻部さと子
駅十分不動産屋は駅二分 中桐徹
無人駅伝言板の太い文字 垣内雅美
俺たちの仲介役は伝言板 萩原正
駅近に住んでしょっちゅう遅刻する 中桐徹
弾きたいがちょっと尻込み駅ピアノ 中谷光男
乗り遅れ駅から歩く万歩計 山内迪
未練は無いこの駅降りて出直そう 荒牧孝子
粉雪の舞ふ過疎の駅母が待ち 大谷祝星
真っ当に生きて胸はる里の駅 安部美葉
春の海急に見たくて降りる駅 松村數代
子を送るホームへ止まる赤トンボ 樋口祐子
テレワークまばらなホーム寂しげに 河端世起子
いつの日かわたしも降りる終の駅 倉周三
人生百年終着駅は君の胸 田中おさむ
目指そうよ到着駅は平和な世 大窪千龍
ゆっくりと逝こう0番線のホーム 森廣子
駅からは遠いが庭に蝶が舞う 辰巳和子
駅裏で踏ん張っている小商い 倉周三
故郷の駅私はもう異邦人 岸本博子
正解が終着駅にあるだろう 荒岡浩志
各停に乗り換え人情を拾う みぎわはな

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兼題  「オイル」  赤井花城 選
蕗のとう揚げてにっこり春を食む 盧光来
荼毘に付すボイラー代も高くなり 両澤行兵衛
忘れないオイルショックの秋でした 荒岡浩志
環境も肥満もオイル悪者に 岸本博子
オーガニックオイル髪もお肌もつやつやに 河端世起子
鏡台の隅に陳腐なサンオイル 荒岡浩志
同じならバージンオイル使いたし 前川淳
廃車してオイルの値上苦にならず 大谷祝星
青春のオイル塗りつつ焼いた肌 水田蓉子
ヴァージンオイル毎日塗って若返る みぎわはな
まだオイルマネーの影響力は大 有岡敏晴
サラダオイル種類で迷うダイエット 今野美惠子
機械にも人にも常に潤滑油 原戸麻也
ベクトルをどこに向けるか産油国 大窪千龍
原油高お好み焼も値上げする 佐々木たみ子
オリーブオイル少し垂らしてマイルドに 水田蓉子
原油暴騰オイルショックがふと過る 辰巳和子
環境が石油にNOを叩き付け 大窪千龍
人も車も油抜きでは生きられぬ 田口春子
一滴の油が効いて和解する 青木公輔
潤滑油切れて絆が軋みだす 濱田英明
免許返納未練断ち切るオイル高 佐々木たみ子
ダブルパンチ石油不足とコロナ禍で 上野五柳
晩酌は明日へ繋ぐ潤滑油 延寿庵野
指先の疼きオイルの効き目なし 上野多惠子
また戦火オイルショックがきっと来る 黒嶋海童
オイル切れ柱時計もわたくしも 下山田靖子
思いやり人も滑らか潤滑油 柳沼幸三
銭湯が泣いております原油 矢野野薫
油切れらしい名句が浮かばない 倉周三
歯車にオイル不要の夫婦仲 長野峰明
いくさ突発オイルショックはもうごめん 松村數代
夫婦独楽軋まぬように潤滑油 野口修
ありがとうこの一言が潤滑油 垣内雅美
脱炭素オイルレス化の道遠く 加藤弘道
孫の笑み嫁姑の潤滑油 倉周三
灯油の切れたあたりに春の音 野口修
母の里髪ツバキ油と言う秘密 森廣子
対岸の火事ではすまぬ原油高 中尾恵子
イタリーの風オリーブオイル足すだけで 荒牧孝子
ひまし油で飛んだあの日の特攻機 有岡敏晴
オイル禍の海鳥救うペルー沖 加藤弘道
原油高など耐えるがんばれウクライナ 山尾ふたば
虎の子の備蓄戦に使わせぬ 赤井花城

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【出席者】 (順不同・敬称略)

【投 句】
延寿庵野 矢野 野薫 柳沼 幸三 青木 公輔 両澤行兵衛 大谷 祝星
加藤 弘道 田中おさむ 野口  修 山辺 和子 北出 北朗 水田 蓉子
中桐  徹 村岡 義博 松村 數代 久山 節子 長野 峰明 上野 五柳
荒岡 浩志 倉  周三 前川  淳 濱田 英明 河端世起子 吉村めぐみ
安部 美葉 盧  光来 山内  迪 萩原  正 山尾ふたば 辰巳 和子
中谷 光男 宮本  緑 みぎわはな 東保  節 宮本 晋子 本山 恵子
原戸 麻也 垣内 雅美 松本 光江 田口 春子 伊藤 寿彦 辻部さと子
有岡 敏晴 岸本 博子 荒牧 孝子 今野美惠子 上野多惠子 大窪 千龍
村田  博 黒田 忠昭 黒嶋 海童 中尾 恵子 水田 裕子 森  廣子
永見 心咲 池田 史子 佐々木たみ子 池田美保子 桂 ひろし 下山田靖子
村上 氷筆 樋口 祐子 赤井 花城

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