令和3年7月23日
神戸市勤労会館
今回のお題目（クリックするとそのテーマの川柳が表示されます）
(ラはラッキー賞)
兼題 「何故」 松本光江 選
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神仏なんで救えぬ此の世相 |
矢野野薫 |
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政府には何故に届かぬ民の声 |
辰巳和子 |
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何故と問う孫の瞳が燃え盛る |
濱田英明 |
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ナゼナゼと纏わる孫の口にアメ |
みぎわはな |
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底知れぬ何故が蠢く永田町 |
大窪千龍 |
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辛口のコメント何故か心地よい |
田中おさむ |
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使命終え何故か寂しい風が吹く |
荒岡浩志 |
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何故何故と探求心の強い孫 |
黒嶋海童 |
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何故なぜを重ね真実確かめる |
野口修 |
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激辛の身体めげそう何故売れる |
池田史子 |
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きのこ雲何故か忘れぬ原爆忌 |
延寿庵野靍 |
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初めての駅だが何故か懐しい |
辰巳和子 |
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同い年何故か闘志が湧いて出る |
水田蓉子 |
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星空に何故か心が洗われる |
荒岡浩志 |
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篩からこぼれた何故がうろたえる |
安部美葉 |
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夏祭り地方は泣くが五輪やる |
柳沼幸三 |
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待合室旧姓呼ばれ何故か立つ |
峯明子 |
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何でまたあんな男に美人妻 |
倉周三 |
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国民の何故が渦巻く永田町 |
岸本博子 |
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パトカーが通ると何故か引き締まる |
盧光来 |
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何故涙塩っぱいのだろ孫が聞く |
宮本緑 |
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振り向いてまた振り向いて君のこと |
東保節 |
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何故死んだ亡妻へ怒りの経をよみ |
矢野野薫 |
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なぜなぜに懲りてスマホを買い与え |
中桐徹 |
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生き方をまた問う僕の影法師 |
赤井花城 |
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何故ヒトだけ喜怒哀楽に揺れるのか |
宮本緑 |
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何故でしょう貧乏神にとりつかれ |
田口春子 |
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買い忘れメモ持っていて何故忘れ |
山尾ふたば |
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予期しない見るに耐えない地獄絵図 |
今野美恵子 |
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八月の蝉の音何故か寂しくて |
宮本晋子 |
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顔見れば何故かノーとは言えぬ性 |
池田史子 |
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世界中平和唱えて揉めている |
中桐徹 |
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何故という疑問を持てば知識延び |
中谷光男 |
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なにゆえに気にする謎のままで良い |
安部美葉 |
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金食い虫の議員削減なぜ出来ぬ |
池田美保子 |
| 佳 |
何故かしら悪い予感はよく当る |
黒嶋海童 |
| 佳 |
昨日の昼めし何か忘れている |
樋口祐子 |
| 佳 |
なぜと孫車内で問われ口つぐむ |
中谷光男 |
| 佳 |
「なんでやねん」大阪弁でつっこまれ |
佐々木たみ子 |
| 佳 |
古郷が何故か恋しい上野駅 |
濱田英明 |
| 人 |
何故だとは言わぬ私の落度です |
山内迪 |
| 地 |
姉ちゃんは何故だかいつも怒ってる |
中内眞佐子 |
| 天 |
泣いてても分からへんがな訳話し |
北出北朗 |
| 軸 |
肝試しガキ大将が顔みせぬ |
松本光江 |
兼題 「似合う」 久山節子 選
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編み込みの髪にしてねとおしゃまな孫(こ) |
松本光江 |
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どれ着てもお似合いですとアルバイト |
中桐徹 |
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うぐいすの初鳴き春の額となる |
大窪千龍 |
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和装には花柄マスク似合いそう |
田中おさむ |
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引退をしても力士の髷似合う |
佐々木たみ子 |
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大恋愛お似合いだけどご事情が |
峯明子 |
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似合わない服もやっぱり捨てられず |
佐々木たみ子 |
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断捨離も昔似合ったフリル付き |
今野美恵子 |
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蓼食った虫を似合いと褒めている |
中桐徹 |
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似合うまで鏡の前のエンドレス |
濱田英明 |
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親父ギャグ受けるつもりの場がしらけ |
村岡義博 |
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颯爽とヒールで闊歩する卒寿 |
池田美保子 |
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似合っても似合わなくてもするマスク |
村田博 |
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何着ても似合わないのに服が要る |
山内迪 |
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見慣れれば似合ってるとも包容性 |
池田史子 |
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惚れ合って老々介護よく似合う |
桂ひろし |
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白髪に上手に似合う赤い靴 |
今野美恵子 |
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長生きに似合う長めのカーディガン |
荒岡浩志 |
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破れ鍋に綴じ蓋夫婦ダイヤ婚 |
黒嶋海童 |
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直線のけじめが似合う老いた杖 |
宮本晋子 |
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グレーヘアにワインカラーがよく似合う |
辰巳和子 |
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手作りのマスク似合うと立ち話 |
田中おさむ |
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赤提灯昭和の曲がよく似合う |
黒嶋海童 |
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一ッ屋根で住めば似てくる夫婦仲 |
山内迪 |
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割れ鍋に綴じ蓋あなたしか居ない |
みぎわはな |
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高いのが何より似合う試着室 |
盧光来 |
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年相応に似合う御洒落をして過ごす |
山本さとし |
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その笑顔あれば何んでもよく似合う |
山本さとし |
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田舎には野良着の似合う祖母がいる |
北出北朗 |
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空が似合う笑う子どもとシャボン玉 |
宮本緑 |
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明石市に似合う子午線魚ん棚 |
濱田英明 |
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終章に似合う柔らな風が吹く |
荒岡浩志 |
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悪役が似合う面だと斬られ役 |
長野峰明 |
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藤井君の和装にいつもうっとりと |
樋口祐子 |
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卑弥呼には赤い瞳が似合うかも |
有岡敏晴 |
| 佳 |
今日もまた財布に似合う立ち飲み屋 |
村田博 |
| 佳 |
しっくりと稲穂の似合う讃岐富士 |
山尾ふたば |
| 佳 |
モナリザの微笑あなたによく似合う |
大谷祝星 |
| 佳 |
豹柄はおばはんが着て様になる |
北出北朗 |
| 佳 |
哀しさはマスクの似合う顏になる |
赤井花城 |
| 人 |
素朴さがやっぱり似合う里の山 |
野口修 |
| 地 |
グレイヘア引き算決めた日の彼女 |
岸本博子 |
| 天 |
年金の暮らしに似合う守備範囲 |
野口修 |
| 軸 |
似合ってた服を拒否する皮下脂肪 |
久山節子 |
兼題 「抜く」 桂ひろし 選
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雑草と名付けて命抜く仕事 |
中内眞佐子 |
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ゴール前抜いて勝者の顔になる |
矢野野薫 |
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尾道の坂を抜けたら芙美子の碑 |
倉周三 |
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ビールの栓抜く音ポンと夏来たる |
上野五柳 |
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友だちを抜いたあの日の通知表 |
樋口祐子 |
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別れの朝涙光らせ抜く指環 |
宮本緑 |
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ご無沙汰を詫びて草抜く盆の墓 |
辰巳和子 |
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髪抜けても耐えねばならぬ副作用 |
倉周三 |
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真相を見抜けるものは心の目 |
北出北朗 |
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誕生日高級ワインの栓を抜く |
大谷祝星 |
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選終えて冷たいビール抜く至福 |
中桐徹 |
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硬い土抜け出て鳴いてセミ十日 |
中谷光男 |
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抜き打ちにわたしを襲う妻のグチ |
濱田英明 |
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晩節に心の牙は抜いておく |
前川淳 |
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不器用な男が抜けた高い席 |
野口修 |
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突き抜けるコワイものなし破天荒 |
水田裕子 |
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抜こうにもネジ山潰れ喜寿傘寿 |
久山節子 |
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天災が治山治水の手抜き突く |
盧光来 |
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新鮮なナスに刺されたトゲを抜く |
佐々木たみ子 |
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円周をするりと抜けて子は育ち |
延寿庵野靍 |
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群集の中で出合った亀を抜く |
樋口祐子 |
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いばら道抜けて平静とり戻す |
大谷祝星 |
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手を抜かぬ歩みに影が付いて来る |
荒岡浩志 |
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手抜きした畑トマトに見破られ |
濱田英明 |
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もくもくと雑草を抜く亡母想い |
田口春子 |
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コロナ禍にシャンパン栓を抜かぬまま |
田中おさむ |
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雨上りキラキラ露と草を抜く |
山尾ふたば |
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五十年手抜きもベテラン技のうち |
岸本博子 |
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新婚の妻小骨まで抜いてくれ |
村田博 |
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ノンストップ一直線に走り抜く |
松村数代 |
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ガス抜きはまめにしていた金婚譜 |
有岡敏晴 |
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一食を抜くと体重理想的 |
水田蓉子 |
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今輪際一等賞に縁が無い |
水田蓉子 |
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手抜きなどあってはならぬ恩返し |
盧光来 |
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人間を灰汁抜きすれば味気無い |
柳沼幸三 |
| 佳 |
言い訳の嘘をずばりと妻見抜く |
黒嶋海童 |
| 佳 |
追い抜いて心の中の高笑い |
野口修 |
| 佳 |
息を抜くコツも覚えて介護する |
辰巳和子 |
| 佳 |
気を抜くとすぐに財布が軽くなる |
黒嶋海童 |
| 佳 |
反論はしない黙って草を抜く |
山辺和子 |
| 人 |
読み終えて恐怖を抜けるサスペンス |
延寿庵野靍 |
| 地 |
抜けがらのヘビで良かった雨蛙 |
松本光江 |
| 天 |
罪深い歯の順番に抜け落ちる |
有岡敏晴 |
| 軸 |
親知らず抜き天国の母を恋う |
桂ひろし |
兼題 「猫」 山辺和子 選
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招き猫磨いて自粛明けを待つ |
中谷光男 |
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猫騙しひるんだ隙へ技を掛け |
延寿庵野靍 |
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猫の手も借りたい昭和なつかしい |
青木公輔 |
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あほらしと猫も食わない痴話ゲンカ |
北出北朗 |
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退屈な話に猫も欠伸する |
辰巳和子 |
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ズームセミナー猫もちょこんと聞いている |
辰巳和子 |
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猫まんまそれでも父は働いた |
宮本緑 |
|
引越しが重なり猫が引きこもる |
久山節子 |
|
可愛がる訳でもないのに懐く猫 |
大谷祝星 |
|
野良猫をスマホに納め今日を終え |
松村数代 |
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かわいいね猫呼んでいる妻の声 |
矢野野薫 |
|
飼い主によく似たシャムを抱いている |
黒嶋海童 |
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愛猫も老い夫婦とも要介護 |
中谷光男 |
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近頃はこくりこくりと猫寝入り |
東保節 |
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おじいちゃん遊んだろかと猫が来る |
北出北朗 |
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喧嘩弱い雄猫なれど名は武蔵 |
上野五柳 |
|
猫の目のコロナ対策ただあきれ |
樋口祐子 |
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空気よみ呼ばれた猫が隠れてる |
松本光江 |
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辛苦越えおとぎ話を読む猫背 |
池田史子 |
|
二十年暮せば猫もひとになる |
矢野野薫 |
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わがままな娘とわがままな猫と |
みぎわはな |
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飼い主を真似て孤独を好む猫 |
荒岡浩志 |
|
孤老にも癒やしてくれるタマが居る |
前川淳 |
|
深い溝で泣いてた子猫救うた日 |
山内迪 |
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猫捜す張り紙をした遠い日よ |
松本光江 |
|
猫と妻同じレベルの気まぐれ度 |
有岡敏晴 |
|
立たされた廊下で猫と目が合った |
野口修 |
|
今朝も快調猫のポーズで百寿まで |
池田史子 |
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居眠りと気まま前世はきっと猫 |
みぎわはな |
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甘ガミで愛撫をねだる三毛でした |
長野峰明 |
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じゃれついて甘え上手な膝の上 |
今野美恵子 |
|
黒猫を膝に別姓等思う |
安部美葉 |
|
猫舌のくせに熱燗好きと言う |
黒嶋海童 |
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鍋奉行猫舌なのか捗らぬ |
峯明子 |
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からっきし熱いものには駄目な俺 |
山本さとし |
| 佳 |
閉店セール棚で泣いてる招き猫 |
倉周三 |
| 佳 |
猫探しのチラシ平和な日が暮れる |
盧光来 |
| 佳 |
猫の額と云われる土地で実るナス |
山本さとし |
| 佳 |
猫動画手を止め和む顔の皺 |
今野美恵子 |
| 佳 |
スーパームーン猫一匹の戯画となる |
安部美葉 |
| 人 |
老猫に四季の変化を教えられ |
上野五柳 |
| 地 |
猫の手も借りたいような医療の場 |
前川淳 |
| 天 |
一匹を最後の猫として看取る |
赤井花城 |
| 軸 |
ホームドラマの真ん中にいる黒い猫 |
山辺和子 |
兼題 「ノート」 上野五柳 選
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デジタル化ノート冊数減ってゆく |
中谷光男 |
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逆らわぬノートパソコンよりノート |
岸本博子 |
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味わい深い交換ノートいまライン |
中谷光男 |
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古ぼけた息子のノートまた見とれ |
東保節 |
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トイレにも作句ノートは置いてある |
村田博 |
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日記帳書いてコロナの憂さ晴らす |
今野美恵子 |
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青春のノート必死で生きた跡 |
赤井花城 |
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熱情も挫折も吸った古日記 |
盧光来 |
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青春のノート失恋微に細に |
水田蓉子 |
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ノート取っても読み返さねば意味がない |
渡辺信也 |
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残されたノートに亡父の心意気 |
村田博 |
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独り居の母のつぶやき知るノート |
岸本博子 |
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悠久のいのち育む母子手帳 |
延寿庵野靍 |
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色褪せたノートに若き日の野心 |
有岡敏晴 |
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百均のノートに明日の大志書く |
樋口祐子 |
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百寿までビッシリ埋まる夢ノート |
池田美保子 |
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今朝もまた消えちゃった備忘録 |
田口春子 |
|
日記帳いつの間にか家計簿に |
中内眞佐子 |
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嫁ぐ娘にレシピノートを持たす母 |
大谷祝星 |
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四季折々のレシビが詰まる雑記帖 |
矢野野薫 |
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ノートには一杯自己を主張する |
東保節 |
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惚け防止になるとしっかりノートする |
山内迪 |
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一冊のノート戦中派の記録 |
大谷祝星 |
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赤木ノート要所はみんな墨で塗る |
盧光来 |
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開戦へ陰謀論のハル・ノート |
村岡義博 |
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無人駅むかえてくれた雑記帳 |
山辺和子 |
|
生きている匂い醸しているノート |
野口修 |
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筆圧の深さ語っているノート |
野口修 |
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席取りに置いたノート読まれてる |
松本光江 |
|
ノートには日の目を見ない駄句の山 |
倉周三 |
|
アイディアの欠片いっぱい詰め句帳 |
池田美保子 |
|
エンディングノート百まで生きる計 |
久山節子 |
|
エンディングノート見直す度に揺れ動く |
水田蓉子 |
|
エンディングノートの筆が進まない |
辰巳和子 |
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何方にも見せぬノートに書く本音 |
荒岡浩志 |
| 佳 |
青春のノート破ったページあり |
山尾ふたば |
| 佳 |
家計簿に恥も誇りも透けて見え |
池田史子 |
| 佳 |
亡妻のノートに家事の引き継ぎびっしりと |
北出北朗 |
| 佳 |
花びらを一枚はさむノートかな |
宮本晋子 |
| 佳 |
初恋のノートに鍵をかけておく |
桂ひろし |
| 人 |
ある夜突然古いノートが笑いだす |
安部美葉 |
| 地 |
貸し借りのノートが恋のキューピッド |
宮本緑 |
| 天 |
このノート些細なことを覚えてる |
松本光江 |
| 軸 |
エンディングノート迷いがあり未完 |
上野五柳 |
| 【投 句】 |
| 矢野 野薫 |
みぎわはな |
田中おさむ |
青木 公輔 |
延寿庵野靍 |
長野 峰明 |
| 大谷 祝星 |
渡辺 信也 |
山内 迪 |
村岡 義博 |
前川 淳 |
山本さとし |
| 宮本 緑 |
山辺 和子 |
安部 美葉 |
北出 北朗 |
水田 蓉子 |
倉 周三 |
| 柳沼 幸三 |
荒岡 浩志 |
野口 修 |
村田 博 |
黒嶋 海童 |
久山 節子 |
| 濱田 英明 |
大窪 千龍 |
中桐 徹 |
山尾ふたば |
盧 光来 |
水田 裕子 |
| 今野美恵子 |
辰巳 和子 |
上野 五柳 |
峯 明子 |
宮本 晋子 |
中谷 光男 |
| 岸本 博子 |
中内眞佐子 |
桂 ひろし |
松村 数代 |
東保 節 |
田口 春子 |
| 松本 光江 |
宮本 智美 |
有岡 敏晴 |
佐々木たみ子 |
池田 史子 |
池田美保子 |
| 樋口 祐子 |
赤井 花城 |
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