平成26年5月25日
神戸市勤労会館


今回のお題目(クリックするとそのテーマの川柳が表示されます)

(ラはラッキー賞)
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特別席題  「舞う」  椙元世津 選
お掃除を三日さぼれば舞うホコリ 樋口祐子
大太鼓男の背なが舞いに舞う 田原宏一
生き生きて明日へ舞いたい五月晴 盛無球
親離れ子離れコウノトリが舞う 大谷祝星
夫々の郷土に根付く獅子の舞い 松下比ろ志
楠が舞う新入生の通過点 野澤淑子
木の葉舞うほうきの跡にひとしきり 井上登美
思い出の中で舞う子の黒田節 松本光江
木の葉舞いカラカラ走る並木道 二宮千栄幸
肝っ玉てんてこ舞いの子沢山 池田史子
鯉のぼりの舞いに拍手だ男の子 上野五柳
舞い終えた母の寝顔が美しい 盛無球
シャッターがサンバダンサー狙い撃ち 井上登美
小雪舞う小樽運河で詩を拾う 倉周三
父と子の紙ヒコーキが宙に舞う 山辺和子
財布持つ妻が楽しく舞う我が家 鱸紅雷
舞うように今年も来たよつばめたち 前川千津子
花をめで花に哀しみ舞うさくら 下山田靖子
灯を消して今日いち日を舞い終える 山辺和子
夢を舞い遠ざかり行く蜃気楼 長川哲夫
表情も声も不要で舞うスマホ 斎藤功
ふる里の太鼓踊りに獅子も舞い 倉田雄登美
人気度の強弱に舞うスキャンダル 斎藤功
少子化が鯉の舞いにも影落とし 荒岡浩志
サプライズ子等の演出舞い上がる 池田史子
タイガース必勝祈願舞う神楽 水田蓉子
こうのとり舞うふるさとは田植唄 内藤夢彦
舞衣装きれいだったとそればかり 室田隆司
国益へ言葉舞ってる国と国 斎藤功
巫女の舞う神楽に白いうなじ見せ 二宮千栄幸
急テンポ髪ふり乱しシテの舞い 室田隆司
輪廻転生未練残さず舞う枯葉 豊野光子
里帰り聞けば一日舞い上がり 松本光江
女舞い少年だとは思えない 野澤淑子
封筒の中で女の恋が舞う 古橋茂子
コウノ鳥パチリと写す舞い姿 山本さとし
言の葉が舞うリビングに癒される 樋口祐子
キリキリ舞い時にやらかす孫がいる 二宮千栄幸
舞い降りる紫のシャワー藤の花 山本さとし
舞うように海女が沈んでとる鮑 上野五柳
獅子舞のいつも元気な後足 黒田忠昭
舞い終えてピタリ鎮もる気韻かな みぎわはな
手のひらに新茶の香り舞って初夏 川人良種
ときめきは平均台を舞う素足 長川哲夫
天空へ手のやわらかき阿波おどり 大谷祝星
ヘリコプター神戸まつりの日とわかり 椙元世津

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兼題  「弁当」  山内迪 選
キャラクター詰めた園児のおべんとう 水田蓉子
京の弁当五月のみどり風誘う 牧野和子
デパ地下の駅弁めぐり旅気分 河端世起子
弁当でイケメン釣った遠い恋 辰巳和子
弁当の中味ちょっぴり妻の愛 山本さとし
弁当で親子の絆強くなる 川人良種
手弁当母の心が温かい 山岡幸一
弁当にかあさんの愛てんこ盛り 川人良種
母心詰め込み過ぎて汁が漏れ 岸本博子
車座の弁当美味い花見宴 松下比ろ志
ノリ弁当母も手を抜くこともある 松本光江
腰弁を守り通して五十年 矢野野薫
駅弁がこんなに美味い人と旅 瀬島流れ星
教科書立て昼弁食べた母の味 倉田雄登美
日の丸弁当に清貧の虹がある 廣嶋英子
今日もまた同じおかずのお弁当 盛無球
弁当が片寄っていた昭和の日 みぎわはな
弁当はばら寿司でした給料日 内藤夢彦
リュックには旨い弁当歴女の輪 山口ヨシヱ
山海の幸母の手作り盛る五月 牧野和子
吉兆の弁当よりも母の味 野澤淑子
あれこれと迷いやっぱり松花堂 二宮千栄幸
愛妻弁当これは昨日の残り物 倉周三
弁当作りうれしさみしい最後の日 池田史子
弁当にリンゴの兎ピョンと跳ね 山辺和子
伸び盛りドカ弁ぎゅっと詰めてやる 奥西勇人
塩にぎり昔を開ける竹の皮 村岡義博
虚飾捨て仕事へ妻の手弁当 斎藤功
残りもの詰めて六甲ハイキング 山本さとし
宅配弁当いつかは頼むときが来る 椙元世津
お弁当作る楽しみ赤緑 今野美恵子
当り前のように弁当が出る正午 廣嶋英子
発車する窓追っかけた駅弁屋 瀬島流れ星
弁当の梅にも染みる妻の愛 川畑めぐむこ
母と子の心を繋ぐお弁当 奥西勇人
与作の弁当やなぎ行李で軽やかに 村上氷筆
空べんとう母が嬉しい顔をする 松本光江
弁当の蓋で隠した麦ご飯 平井美智子
弁当箱カタカタ母と子の絆 みぎわはな
そこはかと妻の匂いのする弁当 松下比ろ志
今日からは君の作ったお弁当 長川哲夫
畦道で食べたおにぎりそして母 樋口祐子
弁当に母がいっぱい詰まってる 山口ヨシヱ
助六の余韻に浸る幕の内 辰巳和子
手作りの弁当持った京巡り 山内迪

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兼題  「歩」  上野五柳 選
風五月歴史を歩く旅に出る 山辺和子
一歩前進さてそれから重い足 青木公輔
じゃじゃ馬が夫尻目に闊歩する 川人良種
男子トイレ一歩前進躾けられ 倉田雄登美
ロボットにモデル歩きを特訓中 野澤淑子
携帯を気にして見てる歩数計 今野美恵子
オッと危ない歩くスマホに睨まれる 河合敏夫
励ましのお世辞は言わぬ万歩計 岸本博子
立ち話じっと待ってる万歩計 黒田忠昭
ゆっくりと合わす歩幅に愛がある 奥西勇人
後期から歩幅を変えて歩いてる 鱸紅雷
裕次郎の歩幅が欲しいサングラス 倉周三
口出しはしないと決めている歩巾 山内迪
成金の夢はかなわず歩で終る 室田隆司
いつかいつか金と成る夢秘めてる歩 田原宏一
敗因をたぐると歩(ひょこ)の使い捨て 村岡義博
長考の末に二歩したヘボ将棋 村上氷筆
歩がなくて坂田三吉涙のむ 矢野野薫
金将と同格になる夢がある 廣嶋英子
と金にはいつまでもある歩の心 松下比ろ志
歩で終わる元気であれば良しとする 前川千津子
一歩一歩虹へ向かって真珠婚 村上氷筆
風に添い風に問うてはまた一歩 宮本喜明
今日もまた罪なき嘘がとび歩く みぎわはな
にんまりと歩き続けている噂 平井美智子
片減りの靴で余生を歩いてる 古橋茂子
定年で歩くことにも理屈付け 荒岡浩志
陽炎がほろほろ歩み狂わせる 田原宏一
仲直り出来るまでにはあと何歩 椙元世津
試歩の杖列なす蟻を越えて行き 二宮千栄幸
朝日背に影がわたしをリードする 内藤夢彦
受けた恩踵を返し歩み行く 川畑めぐむこ
万象を噛みしめ歩く白い道 山口ヨシヱ
歩を止めた彼は絶対ふり返る みぎわはな
感動の種を拾いに日日歩く 辰巳和子
端歩突く未来の扉開かんと 青木公輔
モンローウォーク鏡の中のくつ売場 下山田靖子
連立式解けぬ二人の歩のもつれ 村岡義博
何やかや言うても妻と歩いてる 盛無球
薬瓶を持って夜回りする仏 野澤淑子
365歩という人生の数え方 松下比ろ志
誕生日未知の老いへとまた一歩 上野五柳

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兼題  「間違い」  内藤夢彦 選
間違いですまぬめだってきたおなか 倉田雄登美
間違いであってほしいガン告知 今野美恵子
前うしろ変だと気づく化粧室 松本光江
間違いの元は当たった宝くじ 黒田忠昭
プロポーズ我が最大のミステーク 川人良種
間違いがあってこの世は面白い 青木公輔
間違いも悪意であればお縄です 樋口祐子
方向音痴帰りの道もままならず 山本さとし
冤罪の月日どうして返すのか みぎわはな
間違いないあれは鯨の唄う声 野澤淑子
神様の仕業間違いナスカの絵 井上登美
間違いはあの日あなたと逢ったこと 倉周三
間違えた大匙小匙嫁の味 大谷祝星
錯覚と間違いばかりでも生きる 宮本喜明
医療ミス白い巨塔が揺れ止まぬ 山辺和子
当りくじ一ケタ違い気が付かず 山本としや
ゼロ・コンマ数え間違え試着室 水田蓉子
間違いの電話になつかしいお声 黒田忠昭
いい声の間違い電話聞き惚れる 河端世起子
許されぬミスに呼吸をととのえる 山辺和子
人生の間違い探しもう遅い 森本高明
義理チョコが本気にされて続くウツ 河合敏夫
良性でした見立て違いにほっとする 倉周三
同居して間違い気付く女運 川畑めぐむこ
間違いは僕を選んだ君にある 鱸紅雷
間違いは誰にもあるさ他人事 村上氷筆
笑われた漢字は今も覚えてる 南つかさ
怖い人でなかった優しい人だった 椙元世津
間違いを正して父の轍跡 平井美智子
間違いであれと祈った赤い紙 矢野野薫
間違いはムードで受けたプロポーズ 古橋茂子
間違いは寝言で呼んだ名前から 長野峰明
送信先を間違えてからの乱 野澤淑子
間違いを許し合うてる皺の数 池田史子
私の名ミスプリされた不快感 村上氷筆
誤解だとわかった時の青い空 二宮千栄幸
誤字脱字お喋り楽し編集日 長川哲夫
原発を作った人間のエラー 辰巳和子
間違いを笑って告げて日々生きる 斎藤功
どこでどう間違えたのか泥の舟 田原宏一
あの笑顔間違いなんて言えません 松本光江
メンデルがへんこんな夫婦にあんな子が 村岡義博
間違いをしない男はパスします 内藤夢彦

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兼題  「湖」  前川千津子選 
摩周湖の霧につつまれ抱き合う 河端世起子
星影のワルツをハモる夏の湖 山辺和子
バカンスは湖畔の宿で存分に 前川和朗
湖は神がこぼした汗の跡 盛無球
ダム湖には私の思い出沈めてる 森本高明
風受けて紅葉マークは湖岸行く 奥西勇人
感嘆符いっぱい拾う琵琶湖畔 大谷祝星
バイカル湖のしじみだろうかロシア産 牧野和子
湖畔散策人魚の像に見るロマン 椙元世津
湖にきれいに虹がぶら下がる 黒田忠昭
二府四県琵琶湖にたっぷり恩がある 倉周三
湖畔の宿に胸を焦がした少年期 長野峰明
残照の湖面にふわり母の影 山口ヨシヱ
琵琶湖産鮒ずし食わず終りそう 前川和朗
琵琶湖畔キャンプファイヤー囲んだ日 井上登美
朝もやが揺らす湖上の漁夫の影 池田史子
湖にも底の辺りにある秘密 松下比ろ志
湖の夕日と消えた淡い恋 盛無球
くり貫いて出来た琵琶湖と淡路島 瀬島流れ星
重い歴史鎮め湖面はただ静か みぎわはな
帆を上げて湖上の風と戯れる 辰巳和子
晴れもよし摩周にマリモ浮き沈み 村上氷筆
パラソルを広げて夏へ咲く湖上 山内迪
湖は笑顔ばかりを映してる 川畑めぐむこ
旅愁なお尽きせぬ琵琶湖周遊歌 赤井花城
向き合って湖面を見てる山ふたつ 黒田忠昭
生きざまを笑うがごとく湖面揺れ 松本光江
極楽と浮世を問うてくる湖だ 廣嶋英子
湖畔には観光客を呼ぶ力 今野美恵子
逆さ富士揺蕩う湖にみどり風 山本としや
鮒酢の味が判った喜寿の膳 みぎわはな
おはようと湖畔の宿に鳥の声 山辺和子
鴨は去り湖面賑わうシジミ漁 斎藤功
外来魚琵琶湖の誇り喰い荒らす 岸本博子
浮御堂湖面の月と水中花 瀬島流れ星
サロマ湖の水のからさを知るや知る 青木公輔
ダム底に郷の想いを置いたまま 宮本喜明
摩周湖に沈めたままの恋がある 倉周三
山の湖五月に一人泣きに来る 山本としや
はぐれたか湖北に一羽残り鴨 大谷祝星
湖底には幼き日々が沈んでる 内藤夢彦
湖の深い溜息聴いている 青木公輔
湖へ寮歌ロマンが蘇える 前川千津子

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【出席者】 (順不同・敬称略)
川人 良種 鱸  紅雷 山口ヨシヱ 今野美恵子 室田 隆司 河合 敏夫
豊野 光子 水田 蓉子 瀬島流れ星 盛  無球 山本としや 山内  迪
二宮千栄幸 下山田靖子 田原 宏一 荒岡 浩志 大谷 祝星 黒田 忠昭
上野 五柳 廣嶋 英子 倉田雄登美 古橋 茂子 みぎわはな 長川 哲夫
斎藤  功 井上 登美 山辺 和子 前川 和朗 内藤 夢彦 野澤 淑子
平井美智子 前川千津子 山本さとし 村岡 義博 倉  周三 松下比ろ志
松本 光江 池田 史子 椙元 世津 樋口 祐子 赤井 花城

【投 句】
南 つかさ 長野 峰明 山岡 幸一 河端世起子 牧野 和子 岸本 博子
森本 高明 奥西 勇人 辰巳 和子 川畑めぐむこ 青木 公輔 矢野 野薫
宮本 喜明 村上 氷筆

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