平成25年11月4日
神戸市勤労会館


今回のお題目(クリックするとそのテーマの川柳が表示されます)

(ラはラッキー賞)
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特別席題  「美味しい」  萩原典呼 選
朝ドラのごちそうさんが稼ぎます 長野峰明
素うどんに限ると父の下がり眉 平井美智子
美味しいにも微妙な差ありレポーター 村上氷筆
投資詐欺美味しい話提げて来る 長野峰明
国産はやはり美味しい土びんむし 矢野野薫
ミシェランの料理に飽きて煮物椀 野澤淑子
手術後に飲むひと口の水の味 山辺和子
美味いとも何とも言わず平らげる 廣嶋英子
不味くても美味いとほめる年の功 田原宏一
芝えびと思えば美味いホテルの夜 樋口祐子
再婚も決まりビールの美味いこと 倉周三
三分粥美味い術後の回復期 大谷祝星
玉子焼おいしく食べた君が好き 下山田靖子
味見して「おいひい」と言う鍋奉行 河合敏夫
独特の味ね美味さに程遠い 瀬島流れ星
秋深し毛ガニの美味い旅ガイド 沼尾美智子
正太郎の食い道楽が出る映画 野澤淑子
頂上で沸かすコーヒーああ美味い 森本佳子
美味しい話聴き流すのが無難です 内藤夢彦
紅葉狩りお供は酒とにぎりめし 長島敏子
母さんの梅干しだけのにぎりめし 豊野光子
ふるさとはおいしい話で盛りあがる 松本光江
美味いこと誘う詐欺師の口車 豊野光子
町内の祭り賑わう握り飯 牧野和子
舌つづみ漁師料理に話下手 田原宏一
いただいたお世辞美味しく食べている 平井美智子
「美味しい」のそのひと言が聞きたくて 村上氷筆
最高の酒を美人と酌む至福 河原野折杭
また偽装おいしい話信じない 室田隆司
無農薬野菜のうまさ舌を巻く 森本佳子
つまみ食いスリルの味が忘られぬ 室田隆司
美味しいと思う幸せだと思う 長島敏子
じゅくし柿美味いとカラスお世辞言う 松本光江
駅弁も美味しい旅のお手伝い 鱸紅雷
後で知る美味い話にしてやられ 田原宏一
美味しいを絵手紙にして礼を云い 椙元世津
淋しさに美味い話に乗せられる 古橋茂子
酒もよし肴も美味しああ元気 長島敏子
フォアグラやキャビアに飽きて茶漬け食う 黒嶋海童
何は無くとも魚沼産の塩にぎり 村岡義博
ちょっと臭うが腐り始めが美味い肉 倉周三
伊勢海老と思い美味しく食べました 牧野和子
町の灯におかずがわかるいい香り 椙元世津
久しぶり回らぬ寿司を食べている 鱸紅雷
口コミで流行る近所のラーメン屋 倉周三
優勝のマークン妻の愛の味 萩原典呼

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兼題  「宙」  瀬島流れ星選 
宙ぶらりん入籍急かすお腹の児 村上氷筆
急用とあの約束は宙ぶらり 二宮千栄幸
ブランコを大きく漕いで蹴る宇宙 山辺和子
宇宙人ならぶ園児のクレヨン画 山辺和子
そのうちに宇宙だよりが届く世に 森本佳子
夢を追う眼差し遥かはるか宙 みぎわはな
涙・雨・なみだ星野監督宙に浮く 廣嶋英子
宇宙遊泳じっと見守る賢治の目 村上氷筆
トランポリン独り占めする小宇宙 長島敏子
暗記してやっと挨拶宙で言え 椙元世津
開票ゼロはや当落が宙かける 田原宏一
町工場の螺子が宇宙を飛ぶ時代 辰巳和子
糸切れた自分一人が宙に浮く 斎藤功
ピザ生地が視線集めて宙を舞い 荒岡浩志
好きだよと言われてハート宙に舞う 河端世起子
宙飛んで行きたい羽根がまだ生えぬ 赤井花城
人間の脳が宇宙を駆け巡る 河合敏夫
勢いで言った冗談宙に舞う 大谷祝星
頬寄せてラストダンスの小宇宙 奥西勇人
マーくんを宙ぶらりんで終わらせぬ 村岡義博
再婚の話しが宙に浮いたまま 矢野野薫
大阪いま宙ぶらりんや都構想 上野五柳
笑い声宙へ少女はお年頃 古橋茂子
携帯を抱え我が家の宇宙人 平井美智子
喜寿にしてまだ宙を舞う熱い夢 南つかさ
宇宙葬叶わぬまでも貯めている 赤井花城
万華鏡のぞく子供の小宇宙 河合敏夫
おもちゃ箱は子の夢詰まる小宇宙 河原野折杭
恋メールアドレス違え宙に舞う 山本としや
宙で読む風呂から孫の九九の声 黒嶋海童
ブーメラン宙からあなた連れてきて 古橋茂子
オーロラも虹も宇宙の贈り物 長島敏子
宇宙から見たら私の悩みなど 倉周三
宙返りして青春の門くぐる 沼尾美智子
野仏の祈りの中にある宇宙 平井美智子
宙吊りにされた私の首がある 黒嶋海童
いいところまできて考えは宙に浮き 椙元世津
古往今来親の歳をば越えられず 長野峰明
哲学の道を進めば大宇宙 南つかさ
蛸壺で昼寝して居た宇宙人 長野峰明
羊水は命を宿す宇宙かも 萩原典呼
宙返り何遍もする忘れ物 山内迪
宙返りその奥にある謎ひとつ 青木公輔
悠久の風に抱かれているいのち 牧野和子
宙返りきのうと違う街がある 二宮千栄幸
宙を舞う枯れ葉最後の自己主張 長島敏子
古代遺跡造って去った宇宙人 瀬島流れ星

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兼題  「積む」  みぎわはな選 
積んで置くだけで落ちつく本の山 前田久雄
人として生きる小さな愛を積む 奥西勇人
国不思議赤字積んでも破産せぬ 上野五柳
想い出を君の形に積む夜更け 平井美智子
積み上げた絆津波に攫われる 山辺和子
積んだ徳子供が崩す世のならい 二宮千栄幸
極楽と地獄を哲学的に積む 廣嶋英子
努力重ねて我が家になった表札だ 松下比ろ志
三世代女が積んだ塩加減 古橋茂子
研鑽を積んでいじめの倍返し 室田隆司
わら人形怒りメラメラ灰に積む 下山田靖子
雲へ積むバベルの塔と知りながら 赤井花城
ユニセフに心ばかりの善を積む 辰巳和子
雑学を積む雑草を積むように 青木公輔
賽の河原でやがてわたしも石を積む 倉周三
大空へ命を積んだ城の石 豊野光子
下積みの汗は語らぬ叩き上げ 辰巳和子
ほれたのは良いがストレスばかり積む 斎藤功
徳積んで長寿の神が住むように 山岡幸一
汚染水積んだ嘘からこぼれ出る 樋口祐子
築き合う城へ思い出積んでいく 瀬島流れ星
ボランティア徳を積んでる顔の泥 大谷祝星
積み木のように我慢重ねて定年日 松下比ろ志
愛と憎積木くずしを繰り返す 森本佳子
経験を積めば届かぬ後指 山内迪
婚活の積み荷下ろしてほっとする 内藤夢彦
核廃を積んで港の見える街 沼尾美智子
こつこつとローマへの道コイン積む 沼尾美智子
野心積むたび荷崩れの音がする 萩原典呼
未完の絵ばかり人生積み残す 長島敏子
積ん読の本を泣き泣き断捨離に 村上氷筆
積み上げた過去一瞬に消す偽装 村上氷筆
積み上げた学歴云わずアルバイト 今野美恵子
経験を積んでやさしい風になる 山辺和子
愛憎を積んで歳月流れ行く 辰巳和子
ばあちゃんの学資積立て血が滲む 川畑めぐむこ
夢いくつ積んだか今もシングルズ 南つかさ
ここに来てまだ懲りず愚の積み重ね 田原宏一
善根を積んだつもりの赤い羽根 椙元世津
築かねばならぬ積まねばならぬ城 青木公輔
方舟に積めず溢れる欲ばかり 荒岡浩志
修行積んで積んで頭の低き人 村上氷筆
太めですからと積み残されている 平井美智子
札束を積まれ良識買い取られ 河原野折杭
三行で積んだ経歴書き終わり 荒岡浩志
学校へ明日を積みに行かせます 村岡義博
小さな善積んで大きい得もとめ みぎわはな

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兼題  「手間」  椙元世津 選
つまりその「チン」さえすれば手間いらず 廣嶋英子
母の田は手間惜しみ無く耕され 水田蓉子
会見が手間取る理由は聞かないで 荒岡浩志
分ける手間配慮しました遺産なし 古橋茂子
料亭の手間は偽装の色で盛る 萩原典呼
手間掛けてやれば見せたくなる花芽 山内迪
セットした髪に無情な春の風 前田久雄
手間ひまかけてセーター着せて恋おわる 下山田靖子
手間かけた御節に初春がやってくる 山辺和子
手間かけて愛犬の躾をしています 二宮千栄幸
句作りに辞書を引いてる手間の数 斎藤功
かけた手間根こそぎさらう暴風雨 室田隆司
外出に手間がかかるのいつも妻 矢野野薫
手間かけた娘の料理褒めてやる 大谷祝星
シンプルに余生に手間はかけません 萩原典呼
手間賃にもならぬが母の針仕事 倉周三
朝は「ハイ」妻の小言の手間省く 古橋茂子
手間賃で稼いでためた貯金箱 室田隆司
二度手間はわかっているが念を入れ 前川和朗
手間隙の答を呉れた菊花展 河合敏夫
二度手間はさせません掃除ロボット 野澤淑子
手間かけて言葉を添えた介護食 豊野光子
清貧で高潔だから手間かかる 鱸紅雷
ひと手間を惜しんで男とり逃がす 長島敏子
手間かけた野菜が巻かぬ母の庭 野澤淑子
ポケットの奥から手間のかかるメモ 青木公輔
刺し子の手間厭わず刺した亡母の針 斎藤功
手間かける時間惜しくはないコンビ 瀬島流れ星
一徹の仕立てたスーツ捨てられぬ 南つかさ
手間かけずごろ寝テレビでチン料理 瀬島流れ星
手間かけた花の笑顔に癒される 山辺和子
十分でペロリ手間ひまかけたのに 長島敏子
手間賃は現物支給秋野菜 大谷祝星
二年越し手間のかかった模様編み 沼尾美智子
正月用手間ひまかけて吊し柿 倉田雄登美
ひと手間を省き仕上がり不満足 森本佳子
収穫祭日頃の手間を忘れさせ 河合敏夫
子育て終了とても楽しい手間でした 平井美智子
生業の片手間言の葉と遊ぶ 赤井花城
子育ての手間を省いたつけが今 沼尾美智子
手間なこと済ませゆっくりティータイム 山辺和子
手間かかる人ねとうれしそうに世話 倉周三
手間暇を掛けぬ料理に群れる街 赤井花城
手間かけた料理のこして海苔茶漬 みぎわはな
手間暇を思えばひと粒のご飯 沼尾美智子
助け舟手間賃だよとポチ袋 椙元世津

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兼題  「度胸」  村上氷筆 選
子育ての節目ふしめに沸く度胸 沼尾美智子
恐れ入る離婚の度胸定年後 古橋茂子
天の句を狙う度胸で毎度来る 瀬島流れ星
偽装でなく誤表示ですという度胸 村岡義博
語らずに度胸を秘めた広い背 豊野光子
煽てられ度胸試しのダイビング 大谷祝星
暴れ打つ度胸名代の撥捌き 赤井花城
豹柄のおばちゃん啖呵まくしたて 内藤夢彦
修羅数多越えて度胸がついて来る 辰巳和子
ヤブ医者に命預けるいい度胸 中本三桂
混浴に入る度胸と出る勇気 河原野折杭
手招きに乗ってみるのもまた度胸 長島敏子
産みますよ女度胸を決めたらし 倉周三
ここぞという度胸が生きた人助け 椙元世津
救わねばと激流を突く漢の人 田原宏一
崖っ縁度胸を据える他はない 赤井花城
散ってなお輝く沙羅にある度胸 山辺和子
日付変更線を越えると度胸湧いてくる 廣嶋英子
繰り返した自信が度胸つけていく 森本佳子
裏側で度胸ない奴空威張り 水田蓉子
崖っ縁母が思わず出す度胸 牧野和子
人妻の度胸が怖くなった旅 倉周三
婚カツに馴れて図々しい度胸 萩原典呼
マウンド上楽天田中のくそ度胸 山本さとし
母強し乳房の奥に度胸秘め 岸本博子
声高に夕陽の海に君が好き 古橋茂子
子を産まぬ男に度胸ひけらかす 野澤淑子
真実を知るのも度胸いるみたい 松本光江
度胸など無いが遣られりゃ倍返し 奥西勇人
押し売りもたじろぐ妻の糞度胸 奥西勇人
帰還兵の父に度胸がありすぎて 野澤淑子
貧乏を承知の母は肝据わる 川畑めぐむこ
度胸とは胸の谷間の奥に在る みぎわはな
延命を拒む度胸のあるうちに 野澤淑子
混浴に男度胸を試される 村岡義博
腹据えた妻ほど怖いものはない みぎわはな
度胸あるね女一人で屋台酒 辰巳和子
のらくらと腹切る度胸ない謝罪 平井美智子
褒められた度胸の腰は抜けていた 長野峰明
子の為に母は火を踏む度胸持つ 黒嶋海童
貧乏になれると度胸まで据わる 萩原典呼
気炎吐く男と泥の舟遊び 田原宏一
奈落まで落ちて度胸を据え直す 鱸紅雷
癌告知聴かされ開き直るなり 内藤夢彦
幾度の修羅場くぐって来た度胸 大谷祝星
マー君の愛と度胸の日本一 村上氷筆

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【出席者】 (順不同・敬称略)
村上 氷筆 大谷 祝星 河合 敏夫 牧野 和子 室田 隆司 村岡 義博
二宮千栄幸 倉田雄登美 瀬島流れ星 今野美恵子 豊野 光子 森本 佳子
松本 光江 長野 峰明 長島 敏子 古橋 茂子 みぎわはな 田原 宏一
廣嶋 英子 矢野 野薫 河原野折杭 山辺 和子 倉  周三 鱸  紅雷
水田 蓉子 山内  迪 上野 五柳 斎藤  功 黒嶋 海童 内藤 夢彦
下山田靖子 山本としや 野澤 淑子 沼尾美智子 萩原 典呼 松下比ろ志
平井美智子 椙元 世津 山本さとし 樋口 祐子 赤井 花城

【投 句】
荒岡 浩志 奥西 勇人 中本 三桂 河端世起子 山岡 幸一 前田 久雄
南 つかさ 岸本 博子 前川 和朗 井上 登美 辰巳 和子 青木 公輔
川畑めぐむこ

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