平成25年3月31日
神戸市勤労会館


今回のお題目(クリックするとそのテーマの川柳が表示されます)

(ラはラッキー賞)
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特別席題  「復活」  宮本喜明 選
復活に元気もりもりホリエモン 河合敏夫
カムバック誓い左遷の駅に立つ 河原野折杭
復活は無理かタバコもパチンコも 黒田忠昭
復活へ油売ってる暇はない 池田史子
復活の明日に頼みの酒二合 平井美智子
五十年前の詩情をまた綴る 盛無球
春や春復活目指し策を練る 牧野和子
復活を祈るセサミンコラーゲン 沼尾美智子
復活を信じ根回し水面下 久山節子
増えて行く薬と医者で生き返る 鱸紅雷
ラスベガス最後に息を吹き返す 河合敏夫
復活は明日眼の前が拓けゆく 青木公輔
カチューシャの愛の復活トルストイ 森本佳子
復活を焼け棒杭に火と読んで 内藤夢彦
生まれ変われば嘘をつかない総理です 山本さとし
過去未来再出発の春の駅 下山田靖子
上下関係ある復活の舞台裏 山内迪
復活を視野にひたすら詩を詠む 牧野和子
八起き目のダルマ復活ひげを撫で 長野峰明
復活を願ってにわかクリスチャン 前川淳
もう春か熊が目ざめて深呼吸 上野五柳
失恋後すぐ立ち直るのは女 河原野折杭
病み上り箪笥の肥やし甦り 盛無球
復活は無理と悟って夕陽見る 牧野和子
もちもちの復活信じパックする 久山節子
復活を祝う人ない元老舗 斎藤功
難聴で無声映画が良く分かる 井上登美
復活を誓うて一本松は立つ 長島敏子
塩づけの株もなんとか蘇生する 前川和朗
復活祭新法王の声ひびく 室田隆司
復活も後の苦労が先ず浮ぶ 斎藤功
復活へプラス志向の風になる 山辺和子
何どでも復活してはケセラセラ 沼尾美智子
誤作動でない復活の恋回路 瀬島流れ星
ネオンの色を変えて復活する屋台 上村さな恵
復活へ漕ぎ出す船に乗る度量 山内迪
ロングランしんどい斬られ与三郎 黒田忠昭
春の宵信長からの電話待つ 鱸紅雷
復活の頭は少し反っている 久山節子
物置の昭和時どき喋ってる 鱸紅雷
復活じゃ僕の足見て髭を見て 斎藤功
棺の釘は軽く復活が夢 樋口祐子
百一歳なお人生を折り返す 長川哲夫
人形とのキッス切ない蘇生術 村岡義博
復活は間近ステーキ平らげる 山辺和子
復活は終着駅の先にある 宮本喜明

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兼題  「呆れる」  村岡義博 選
早々と安全神話鎌首を 前川和朗
呆れながらも見えるのを待つずれパンツ 山本としや
物言いの大人顔負け園児です 水田蓉子
引き際を知らぬ頑固に呆れはて 大谷祝星
うちの宿六呆れる程によく眠る 山本さとし
オレオレ詐欺も呆れる祖母の智恵袋 上村さな恵
呆れたなも老老離婚したという 上野五柳
置きざりにされたガレキが呆れてる 鱸紅雷
文庫本の諭吉連れ出す妻の笑み 田原宏一
十二神将呆れたような顔も居る 黒田忠昭
妻の欲感心したり呆れたり 大谷祝星
若者の呆れるようなこわい記事 森本佳子
老いぬれば呆れることの数も減り 中桐徹
なけなしの金をはたいて武器作る 室田隆司
私のためです皆へ驕るのは 前川千津子
ありし日はミスユニバースと言うけれど 豊野光子
津波のせいネズミのせいと他人事 久山節子
百歳がいっぱい呆れてる閻魔 黒田忠昭
子の巣立ち呆れるほどにあっけない 沼尾美智子
ガード下諭吉数えるホームレス 河合敏夫
乗り降りの時までスマホ見なくても 中桐徹
役人の呆れる上手い綱渡り 岸本博子
禁じ手も使い面子の処世術 瀬島流れ星
ばれている嘘へ厚顔動じない 瀬島流れ星
無神論の人目ためらう摩耶参り 田原宏一
水こぼれ拭くのもティッシュ山のごと 池田史子
呆れたり困ったりした母の顔 斎藤功
腕見せて足見せ次はへそですか 長島敏子
つまずいて自分の齢を思い出す 小島知無庵
街中を猛スピードで無免許車 前川淳
杖の人立たせてスマホ優先席 久山節子
婆さんも浮き名を流す長寿国 鱸紅雷
人生の半ば費やすもの探し みぎわはな
四度目も白無垢を着てお嫁入り 平井美智子
妻一途呆れられるが好きなだけ 川畑めぐむこ
いかなごを四〇キロも炊くと言う みぎわはな
あそこまで徹底すればお見ごとだ 松下比ろ志
親が呆け子が年金を使うとは 森本佳子
朝昼晩妻の名前がでてこない 山本としや
鼻クソを丸めてとばす髭紳士 宮本喜明
うちの子が笑顔で席を譲ってる 南つかさ
ひらひらのスカートで逢う古希半ば 樋口祐子
いつまでも花と咲きたい赤い靴 みぎわはな
年金を束ね八台花見バス 中桐徹
円周率を追っかけ未だ戻らない 長野峰明
賽銭は五えん願いは玉の輿 村岡義博

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兼題  「イメージ」  松下比ろ志選 
赤色のスーツイメージアップする 中本三桂
イメージが羽ばたきすぎる青い鳥 岸本博子
カルピスの泡でイメージこわれそう 南つかさ
イメージを壊す老舗の三代目 平井美智子
イメージはバラ色だったマイホーム 沼尾美智子
電話の声できれいな人と思いこみ 村上静子
イメージに合わせ送ったプレゼント 井上登美
イメージが固まり走るペンの先 辰巳和子
美容院から出てきた母を見ちがえる 村上静子
見合いの娘やがてはこうと母を見る 村上氷筆
イメージの母はエプロンこまねずみ 池田史子
貧しさのイメージで揺れる枯れススキ 荒岡浩志
華やかなイメージでした初対面 水田蓉子
婚活のイメージを聞く父と母 前川千津子
春風駘蕩そんなイメージ残る人 赤井花城
聞く耳を持てばイメージ湧いて出る 盛無球
メニューより小さ目だったエビフライ 平井美智子
ちょっと見のイメージ良くて騙される 盛無球
本当に芦屋ですかと二度三度 中桐徹
指先からイメージあふれタクト振り 樋口祐子
電話ではさぞや美人の筈でした 長野峰明
見てくれが悪くていつも損をする 前川淳
ファッションを変えて私の殻を脱ぐ 牧野和子
春風に草芽も騒ぐわたくしも 長川哲夫
いい声だきっときれいな人だろう 倉周三
意地悪く見えてしまった鼻メガネ 久山節子
うしろから見れば私の好きタイプ 黒田忠昭
写真とはイメージ違う女(ひと)が来る 黒嶋海童
イメージよりも呆気らかんの人でした 山本さとし
イメージが変った才女の国訛 瀬島流れ星
嘘ひとつ加えイメージ若くする 田原宏一
その歳でもはやイメチェン図っても 前川淳
イメージを変えて成長早いこと 山内迪
イメージの通りにゆかぬ子育て記 長島敏子
ふるさとのイメージで売る物産展 倉田雄登美
日本のイメージやはりサクラです 長川哲夫
ダブルプレーイメージ通り六四三 河合敏夫
お会いして気さくな方と知る夕日 沼尾美智子
イメージがふくらむ花屋の店先で 室田隆司
イメチェンをせよと春風背なを押す 牧野和子
若いよと言われりゃ嬉し赤シャッツ 内藤夢彦
イメージは父に似ている人が良い 前川千津子
イメージを明るく変えた退職後 斎藤功
颯爽と歩く姿に老いはない 水田蓉子
イメージアップ少女は蝶へ脱皮する 豊野光子
イメージが残らぬ影の薄い人 松下比ろ志

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兼題  「売る」  長島敏子 選
さくら咲く自分売る人へたな人 倉田雄登美
負けるのに啖呵切るのも男なら 斎藤功
風邪に効く薬酒屋で売っている 斎藤功
旗色がまずいプライド安く売る 田原宏一
どんな事情かこんな立派な家を売る 村上静子
喧嘩売る弱い方から動き出す 豊野光子
売り言葉を買ってしまった五分の虫 樋口祐子
夢を売る列に並んでいて孤独 辰巳和子
魂を売れば自家像崩れだす 前田久雄
押し買いもあって世の中ややこしい 中桐徹
売り家の貼り紙濡れて雨三日 平井美智子
ゆるキャラの人気で買う気煽ぎ立て 瀬島流れ星
たかが釘煮だされど釘煮と並ぶ客 山本さとし
道の駅では真心を買い過ぎる 上原翔
健康と笑顔が売りで二度の職 中村真里子
売れ残るりんご呟く故郷の唄 みぎわはな
どの店も傘を売りたい急な雨 森本佳子
安売りをするほど客が遠ざかる 室田隆司
売名と言われ善意が泣かされる 村上氷筆
売る時の不動産屋の美辞麗句 久山節子
閉店セール在庫の包み紙変える 山本としや
昭和歌謡レトロを売りにリバイバル 森本佳子
整理整頓されど売るもの出てこない 前川千津子
こうなればデブで売り出す気で食べる 室田隆司
ロボットに切られた首を売りに行く 辰巳和子
売るものが無いので暇を売っている 森本高明
気短が安売りをする捨て台詞 斎藤功
ネット株秒速で売り稼ぐ億 村上氷筆
古いけど私を買ってお買い得 みぎわはな
目印の店が売られて迷ってる 川畑めぐむこ
イカナゴを売るほど炊いたのは昔 沼尾美智子
売ったら上る買うたら下る株価 豊野光子
見逃してやったと恩を売りに来る 河合敏夫
ジーパンの傷を高値で売る不思議 鱸紅雷
売れるもの売ってからだよ断捨離は 上野五柳
春うらら売れるものなら体脂肪 樋口祐子
ベストセラーわたしの過去を売り物に 山本ひさゑ
駄菓子屋に昔話が置いてある 山辺和子
中国の美人スパイに国を売り 長野峰明
墓地を売る説明会はランチ付き 平井美智子
まごころは売り買いできぬ青い空 上村さな恵
人情が廃れて恩も売れ残り 荒岡浩志
売るために二つあるんじゃない臓器 村岡義博
自殺とは生きる権利をロハで売る 長野峰明
魂は決して売らぬホームレス 河合敏夫
売り過ぎて薄型テレビもう斜陽 長島敏子

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兼題  「エラー」  赤井花城 選
初出場エラーに泣いた甲子園 村上氷筆
エラーにもめげず逆転ホームラン 沼尾美智子
接戦に敵のエラーをふと願い 荒岡浩志
どんまいどんまい誰でもミスはあるもんや 倉周三
小さなエラーが大きなリコール生んでいる 松下比ろ志
失敗もエラーと言えば軽くすみ 樋口祐子
痛恨のエラーデイトに遅刻する 黒嶋海童
ライバルのエラー我が身におきかえる 山辺和子
エラーつづいて代打は妻にまかせとく 上村さな恵
パソコンにエラーエラーと苛められ 盛無球
告白のサインをエラー今に悔い 長野峰明
エラーより運の悪さを言い募る 斎藤功
スッテンコロリそれが御縁で今の夫 池田史子
私のエラー負けた悔背負う 前川千津子
よく笑う妻はエラーを吹き飛ばす 豊野光子
エラーなどしない男に味の素 内藤夢彦
医者のミス接種したのに風邪引いた 鱸紅雷
神様のエラーアダムとイブを世に送り 長川哲夫
目玉焼何度やっても崩れてる 黒嶋海童
物忘れエラーじゃないぞ加齢だよ 上野五柳
成功談よりも大受け失敗談 中桐徹
折角の栄光つぶすワンエラー 前川淳
夫婦茶碗またまた割れて六代目 内藤夢彦
花ならばエラーと言わぬ狂い咲き 黒田忠昭
筆先のエラー続いて句の歪み 宮本喜明
PM2・5神意のエラーかも知れぬ 長野峰明
ライバルのエラーにつられエラーする みぎわはな
老いの日びエラーぐらいでたじろがず 牧野和子
ロボットが同じエラーを繰り返す 河合敏夫
エラーにも慣れて主婦業五十年 沼尾美智子
修正液で消せないエラーだってある 沼尾美智子
間違えたドットひとつに迷う愛 山辺和子
エラーなどつくり笑いで切り抜ける 宮本喜明
人間のしくじり神は救わない 前川淳
王道へエラー一つを鞭にして 山本ひさゑ
立法のエラーをただす裁判所 長川哲夫
人生に美技もエラーも有って今 黒嶋海童
押したのはエラーでしたと核ボタン 野澤淑子
責任は誰に原発禍の過失 河原野折杭
懸命に生きてエラーが絶え間無い 盛無球
頻脈徐脈あらぬ動きをするハート 村岡義博
振り向けばエラーばかりの半世紀 平井美智子
誤字脱字良寛さんのいい景色 村岡義博
一枚の舌が時々エラーする 辰巳和子
石ころがエラーの理由を知っている 川畑めぐむこ
失投の多さと命浮き沈む 赤井花城

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【出席者】 (順不同・敬称略)
村上 静子 山本としや 瀬島流れ星 鱸  紅雷 牧野 和子 今野美恵子
豊野 光子 盛  無球 河合 敏夫 長野 峰明 小島知無庵 大谷 祝星
田原 宏一 下山田靖子 村上 氷筆 長川 哲夫 青木 公輔 山辺 和子
黒田 忠昭 室田 隆司 辰巳 和子 上村さな恵 水田 蓉子 長島 敏子
前川千津子 上野 五柳 河原野折杭 前川 和朗 沼尾美智子 山内  迪
黒嶋 海童 倉田雄登美 倉  周三 中桐  徹 みぎわはな 内藤 夢彦
斎藤  功 山本さとし 久山 節子 森本 佳子 村岡 義博 荒岡 浩志
松下比ろ志 平井美智子 宮本 喜明 井上 登美 前川  淳 上原  翔
池田 史子 樋口 祐子 赤井 花城

【投 句】
川畑めぐむこ 岸本 博子 中村真里子 中本 三桂 野澤 淑子 前田 久雄
南 つかさ 森本 高明 山本ひさゑ

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