平成24年5月20日
神戸市勤労会館


今回のお題目(クリックするとそのテーマの川柳が表示されます)

(ラはラッキー賞)
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特別席題  「神戸まつり風景」  池田史子 選
みちのくへ届けよ祭太鼓打つ 倉周三
五月晴れサンバのリズム汗が飛ぶ 井上登美
タコ焼きの匂いが誘う祭りの輪 上村さな恵
恩讐を超えて祭りという絆 平井美智子
神戸まつりに山彦返す六甲山 松下比ろ志
賑わいの坩堝に独り投げ出され 岸本博子
フラワー・ロード試飲百円屋台酒 村岡義博
豚マンもまつりの日には完売だ 内藤夢彦
神戸まつりサンバのリズム初夏の風 大谷祝星
国際色たっぷり人気の勝手連 瀬島流れ星
エイサーに港神戸は夏盛り 沼尾美智子
リラ冷えも神戸まつりが吹き飛ばす 牧野和子
降り出してサンバのテンポ足早やに 野澤淑子
フラワーロード人人人に酔いしれる 青木公輔
震災も今日は忘れて踊りの輪 室田隆司
神戸まつり神戸に住んで遠いまま 長島敏子
神戸まつり雀百まで踊ります 倉田雄登美
踊り子で浴衣姿もセピア色 井上登美
先頭で音頭取るのはあらら母 豊野光子
花香るインフォラータに足が向く 森本佳子
句会日が祭りそわそわ落ちつかぬ 長島敏子
フラワーロードにマーチが響く五月晴れ 黒嶋海童
国際色さすが神戸と言う祭り 黒嶋海童
いろどりは夏でサンバが揺れている 山本芳男
エイサーもソーラン節もあるまつり 野澤淑子
もう見えぬ聞こえぬ母へ祭笛 倉周三
国際色は豊かまつりの灯を点す 山辺和子
ファッションも神戸まつりは国際化 河原野折杭
神戸まつり可愛い臍も行くサンバ 黒嶋海童
妻の踊りに夢中になったまつりの夜 樋口祐子
圧巻はやっぱりサンバ神戸です 内藤夢彦
パレードのサンバの裸婦の肌光る 大谷祝星
遺伝子が踊り始めた祭り笛 上村さな恵
傘踊り神戸で見れる地方色 今野美恵子
清盛と祭りと神戸賑やかに みぎわはな
パレードのバトン五月の風を斬る 山辺和子
お祭りを国際色で塗る神戸 河原野折杭
よーいやさ花笠ゆれて君を追う 豊野光子
曇り空吹き飛ばすかなサンバ舞い 岸本博子
魂のリズム奏でる港町 平井美智子
サン・テレビ切ってサンバへ三宮 村岡義博
神戸の豚饅買っているサンバのドレス 廣嶋英子
喜寿傘寿元気げんきと総おどり 川人良種
サンバ踊る女もそろそろ中高年 みぎわはな
EUもギリシャもサンバに掻き消され 中桐徹
菅笠のあれは我が妻柳腰 豊野光子
寄っといでェ神戸まつりをだしにして 池田史子

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兼題  「公園」  樋口祐子 選
公園で老いの五感を遊ばせる 大谷祝星
日に三度公園に来るスモーカー 黒田忠昭
公園の声が弾んで隠れんぼ 中本三桂
シーソーに弥次郎ベエが居る子どもの日 田原一兆
ぶらんこが揺れて公園人気無し 水田蓉子
公園の塑像にたまに語り掛け 井上登美
公園で疲れた私脱ぎ代える 池田史子
へこたれず公園で見た星の数 山内迪
公園のベンチは恋も愚痴も聞き 河原野折杭
公園のデートが恋の始発駅 瀬島流れ星
公園で頭の空気入れ替える 松下比ろ志
公園でまどろむ事もままならぬ 今野美恵子
花に慰められて公園ベンチ 前田久雄
公園で息抜きしてるのどかな日 中本三桂
公園に実らぬ恋が吹き溜まる みぎわはな
淡いバラ咲く公園の古ベンチ 村岡義博
公園の鐘厳かに原爆忌 中村真里子
公園の無邪気を奪う大人達 岸本博子
夕闇が公園の樹々語らせる 井上登美
公園に愚痴を落として生きかえる 上村さな恵
潰された時間を埋めているパーク 村岡義博
公園の時計があの日のアリバイに 青木公輔
公園でひと息ゆとり持ち帰る 池田史子
公園を通り抜けして朝の駅 牧野和子
公園へだあれも来ずに指定席 斎藤功
公園でごろり仕事も恋も遠い空 長島敏子
樟一樹公園にあり夕映える 野澤淑子
公園で雑学拾う日向ぼこ 大谷祝星
公園のおしゃべり弾む木のベンチ 水田蓉子
花園に別の思いを抱く母子 村岡義博
公園でうつらうつらと過去の夢 黒嶋海童
公園の緑を吸いに日に三度 赤井花城
公園を一巡りするプチ家出 辰巳和子
生ま傷を下げ公園の星へ問う 山本ひさゑ
公園に淡い約束二羽のハト 松本光江
塾に子を取られ砂場に風の私語 辰巳和子
公園にたむろしている正社員 沼尾美智子
何時来ても公園ベンチゆとり生む 前田久雄
公園から子どもを消したシーベルト 村上氷筆
上野のお山あって長屋の花見でき 上野五柳
公園の歴史を語る顕彰碑 平井美智子
一組を残し公園昏れなずむ 赤井花城
公園の弾んだ声を奪う塾 鱸紅雷
公園で日替りドラマ聞くベンチ 森本佳子
公園に置いた涙の二三滴 山本芳男
ゲーム機が街の公園過疎にする 中桐徹
公園をわがもの顔の蝶と亀 樋口祐子

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兼題  「逆さ」  中桐徹 選
美しい顔で真っ赤な嘘をつく 宮本喜明
外人に正しい日本語教えられ 辰巳和子
活断層景観逆さ富士の下 前川和朗
脳の無い話し逆さに振ってみる 山本ひさゑ
娘からおさがりナウイ服貰う 中村真里子
逆らえば義理も情けも背を向ける 中本三桂
生まれたのは逆さまなのにマトモです 森本高明
余生少し逆発想の赤い靴 南つかさ
逆さまに書いて心を確かめる 斎藤功
なぜかしら真逆の夫婦持つ不思議 村上氷筆
布団かぶってククッと笑う北のアナ 村岡義博
折れるのも親の役目と耳を貸す 山内迪
逆縁の喪主の白髪が震えてる 黒嶋海童
母はもう逆さ廻りの時間(とき)の中 平井美智子
鮭遡上命の鱗光らせて 長島敏子
心まで逆さに映りそう鏡 赤井花城
絵ごころがあればと思う逆さ富士 瀬島流れ星
逆さ上がり出来た日の雲忘れない 川人良種
さかさまにされて駆け出す砂時計 河原野折杭
リストラで妻働いて俺が家事 大谷祝星
逆さ富士へ石投げている馬鹿息子 上野五柳
この地図の逆さクラゲは温泉よ 上野五柳
タケヤブヤケタ逆さに読めず介護1 野澤淑子
婦唱夫随世間と逆で恙無し 倉周三
分かった顔して逆さに見てるピカソの絵 倉周三
子と親はいつか逆さになる介護 松下比ろ志
橋立でパンツルックが股のぞき 内藤夢彦
逆らってみたい日もある婿養子 倉周三
逆引きで好きと尋ねて独りぼち 長島敏子
高速道ボケて逆走命とり 倉田雄登美
逆さ富士ままにならない人の道 長島敏子
逆さまに天の橋立覗く春 黒嶋海童
ひと言が心の底を逆なでする 倉田雄登美
逆さまに見れば短所も光りだす 沼尾美智子
逆剥けの小指が疼く恋かしら 豊野光子
白無垢に血脈ぐんぐん逆行す 廣嶋英子
写真館の主人は逆さ像が好き 黒田忠昭
逆さまに回りたい日の花時計 南つかさ
天と地を蹴ってやったぞ逆上り みぎわはな
僕の子じゃ無いと逆算してわかる 河原野折杭
朝と夜逆さにしたら朝飲める 鱸紅雷
徳利を逆さに振ってする合図 井上登美
股のぞき有情無情も思いよう みぎわはな
着飾っているので言えぬ逆結び 山内迪
逆らうと兵糧攻めを妻がする 河原野折杭
逆さ吊り北京ダックも食べ難い 中桐徹

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兼題  「塩」  山本芳男 選
塩壷に手を入れ妻は待っていた 宮本喜明
塩つぼを満たした暮らし安堵する 水田蓉子
塩鮭の皮さえあれば酒二合 中桐徹
なぜ甘いかと次々口へ塩まんじゅう 上野五柳
塩分を減らせと医者の蝉時雨 斎藤功
塩加減母を盗めぬ味ばかり 赤井花城
塩まんじゅう頬ばる甘党も辛党も 青木公輔
塩分の足らぬ議論に舟を漕ぐ 樋口祐子
ドラム缶塩炊きもした終戦時 倉田雄登美
化粧塩されて見え張る桜鯛 水田蓉子
塩加減きっちり母の目分量 長島敏子
塩水に貝は本音を吐きつづけ 山辺和子
長寿の敵と知っても塩と手が切れぬ 上野五柳
盛り塩も清めの塩も同じです 森本高明
悔しさの涙は殊に塩からい 河原野折杭
うす塩で愛の加減をためされる 上村さな恵
イケメンの塩気不足は母の所為 斎藤功
塩送る敵将今は見当らぬ 岸本博子
怒ったり誉めたり母の塩加減 平井美智子
別れの日塩たっぷりとかけてやる 南つかさ
塩じゃけがポツンと昔の弁当箱 田原一兆
ダバダバダ男と女塩梅は 宮本喜明
連休を家族と歩く塩むすび 南つかさ
塩漬けの株を十年持て余す 辰巳和子
浄め塩同級生の訃がつづく 上村さな恵
豪快に塩の華咲く国技館 失名
塩加減しながら生きて波しずか 松本光江
一匙の塩がしみ込む人間味 川人良種
炎天のセールス汗の塩が吹く 河原野折杭
塩壷を満たし明るい母の城 牧野和子
始末書を書いた涙は塩辛い 山辺和子
何はともあれ大切な塩こわい塩 樋口祐子
老いて尚狂わぬ母の塩加減 辰巳和子
ひと手間が醸す風味の塩こうじ 池田史子
父の涙手塩にかけた娘が嫁ぐ 倉田雄登美
なぜか笑ってしまう甘い塩饅頭 池田史子
嫁姑微妙に違う塩加減 黒嶋海童
ひとつまみの塩が決め手の老母の技 みぎわはな
甘塩の鮭で障りのない話 野澤淑子
減塩で会葬御礼辞退する 中桐徹
長生きの秘訣やっぱり塩減らし 前川和朗
胡瓜揉む万年前の岩塩で 村上氷筆
円満を保つ夫婦の塩加減 瀬島流れ星
煮え切らぬ男に塩を足してみる 辰巳和子
薬にも毒にも使う塩かげん 豊野光子
子を諭す言葉に少し塩を足す 黒嶋海童
塩分を逆撫でにして旬を食べ 山本芳男

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兼題  「凄い」  廣嶋英子 選
ひと雨で雑草力を思い知る 沼尾美智子
暴漢の腕ねじ上げた婦警さん 村上氷筆
凄いなあ時間通りに過疎のバス 山本芳男
百歳は通過点だと日野原氏 辰巳和子
今日はまた凄くきれいと誕生日 赤井花城
凄惨な津波被害に目を覆う 河原野折杭
雷鳴がわたしの真上すごい雨 中本三桂
晴眼者越える盲目ピアニスト 中村真里子
ネットから万の風を嗅いでいる 樋口祐子
すぐキレて凄む妻には手が出せず 河原野折杭
すごいスゴイと旅をしたのにすぐ忘れ 野澤淑子
ご公務の数え切れない両陛下 沼尾美智子
トラキチの彼女が野次る甲子園 瀬島流れ星
飲んだくれの父を操る母さんは凄い 倉周三
美人だが凄い悋気と聞いている 黒嶋海童
仕分けする妻の凄腕冴え渡る 鱸紅雷
凄いこと妻はさらりと言ってのけ 大谷祝星
無免許の車の事故に目を覆う 山辺和子
やんわりと躱すと退いてゆく罵声 山内迪
人間の口って凄い躍り食い 長島敏子
デラックス・マツコ支えるピンヒール 村岡義博
名人戦石置く音が凛と冴え 長島敏子
凄絶な死闘と見えぬ水面下 赤井花城
性格まで変えて整形美人行く 上村さな恵
十センチの隙間へおばちゃんのお尻 倉周三
もうひとり横抱きにして母走る 室田隆司
子を産んでがらりと母の顔になる 室田隆司
凄い事老妻がある日の付け睫毛 山本ひさゑ
渾身の力で呱呱の自己主張 河合敏夫
人としてシンボルとして両陛下 村岡義博
険悪な凄い空気に座をはずす 大谷祝星
金環食かぐやの透かし絵が見える 黒田忠昭
休まずに金毘羅さんの段登る 山辺和子
ダルビッシュ十種の球を投げ分ける 牧野和子
正座して妻に凄味が増してくる 山本ひさゑ
限度額破る浪速の値切り術 瀬島流れ星
「はやぶさ」は七年飛んだ凄い奴 川人良種
凄いねと言えば千円くれる父 平井美智子
吹きながら舞台を跳ねるトランペッター 野澤淑子
人の臓器覗くカメラの仕事ぶり 森本佳子
トラキチのジェット風船空覆う 今野美恵子
大リーガーあっと驚くダルビッシュ 中桐徹
ドーナツの穴から凄い奴が来る 山本芳男
スカイツリー_ジャックは豆を植えている 村岡義博
一切の治療を辞してからの笑み 平井美智子
凄いすごいと十ぺんも言う凄さ 廣嶋英子

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【出席者】 (順不同・敬称略)
岸本 博子 上村さな恵 今野美恵子 井上 登美 牧野 和子 大谷 祝星
川人 良種 河合 敏夫 みぎわはな 黒嶋 海童 河原野折杭 鱸  紅雷
豊野 光子 瀬島流れ星 上野 五柳 森本 佳子 山辺 和子 沼尾美智子
山内  迪 水田 蓉子 長島 敏子 室田 隆司 野澤 淑子 村岡 義博
中桐  徹 黒田 忠昭 倉田雄登美 内藤 夢彦 廣嶋 英子 平井美智子
松下比ろ志 倉  周三 山本 芳男 青木 公輔 池田 史子 樋口 祐子
赤井 花城

【投 句】
山本ひさゑ 森本 高明 中本 三桂 南 つかさ 田原 一兆 前田 久雄
宮本 喜明 中村真里子 前川 和朗 村上 氷筆 辰巳 和子 斎藤  功
松本 光江 福山 康子

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