平成24年1月29日
神戸市勤労会館


今回のお題目(クリックするとそのテーマの川柳が表示されます)

(ラはラッキー賞)
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特別席題  「神話」  赤井花城 選
原発の安全神話でしたねえ 上野五柳
安全神話にフクシマ泣かされる 樋口祐子
原発の椅子に置かれていた神話 山辺和子
人力の安全神話崩れだす 川人良種
アポロンの矢には媚薬が塗ってある 廣嶋英子
鬼瓦月と神話のはなしなど 河合敏夫
語り継ぐ神話の里は雪ん中 長島敏子
成り立ちは神話やまとの国造り 河原野折杭
前面に神話かついで村おこし 瀬島流れ星
カーナビに神話の森を訊いている 青木公輔
伊勢神宮神代の空気身に纏う 森本佳子
話題ふつふつ神話の里も人くさし 上村さな恵
ダルビッシュまた球界に神話生む 黒嶋海童
国生みの島でやってる村起し 大谷祝星
3・11ノアの方舟脳かすめ 前川和朗
ギリシャ神話の美女に会えそな星降る夜 長島敏子
母という神話を崩すヤングママ 平井美智子
丸餅を焼きつつ神話語る祖母 辰巳和子
尻っぽからやまたのおろち剣出し 倉田雄登美
それはもう神話原節子の美貌 辰巳和子
それぞれの神の社で神話生き 河原野折杭
ひと安心神話の中の人間臭 池田史子
国産みの神話を語り継ぐフェリー 上原翔
寒村に神話が生きる鎮守さま 瀬島流れ星
臍曲げた妻の岩戸がまだ開かぬ 黒嶋海童
アラブ燃ゆユダヤに神話あるかぎり 長川哲夫
神話にも男尊女卑の陰を見る 室田隆司
イチジクで隠してリンゴ丸齧り 水田象介
僕は見たいよ天鈿女の舞う姿 内藤夢彦
価値観を神話の里で整理する 大谷祝星
高千穂の神の末裔舞う神楽 村上氷筆
八雲たつ出雲神話の暗い影 室田隆司
四神記にどっぷりはまる冬の夜 森本佳子
まだ泣いているな因幡の白兎 倉周三
まぼろしの卑弥呼の国をたどる旅 野澤淑子
ゆったりと神話の恋をしてみたい 牧野和子
春の地図開いて神話聞きに行く 水田蓉子
妻が今夢中になっている古事記 樋口祐子
邪心みな捨てると天の岩戸開く 上村さな恵
旗色をより鮮明に畿内説 上原翔
樹齢叩けば落ちてくる神話 廣嶋英子
遠い日の神話信じている埴輪 山辺和子
春の旅おのころ島へ橋渡る 水田蓉子
空に星愛は不滅という神話 平井美智子
変わらない明日があるという神話 平井美智子
時越えた記紀の神話に癒される 赤井花城

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兼題  「居心地」  瀬島流れ星 選
溢れ出る湯船で君と雪見酒 倉周三
気立てよい女将小鉢をさりげなく 中村真里子
断捨離を済ませ居心地良い家に 小山紀乃
居心地が良くてインコがよく喋る 野澤淑子
居心地の悪さ気にせず根を生やす 小山紀乃
居心地がいいのか姑帰らない 倉周三
人間の心理居心地ばかり追う 山本芳男
母おわす草葺屋根の囲炉裏端 内藤夢彦
住みついたゴキブリ貫禄備えてる 室田隆司
居心地は良くも悪くもパラサイト 吉安陽子
だんだんと居心地悪くなる地球 長島敏子
塀の中居心地どうや窓の月 長野峰明
マイルームこたつと座椅子あれば良い 吉安陽子
入り婿で尻がこそばい義父の部屋 黒嶋海童
居心地が良過ぎて娘嫁がない 辰巳和子
居心地が居候の足止めさせる 山本芳男
ダッシュして抑えた席がむず痒い 村岡義博
座布団も尻の形の指定席 水田象介
銀行で居心地悪いサングラス 豊野光子
言い訳の過ぎて居心地悪くなる 山本ひさゑ
そら何と言うても君の膝枕 倉周三
気のおけぬ仲間と時間忘れてる 森本佳子
落ちつかぬ居心地女系の婿養子 河原野折杭
散らかっておれば落ち着くマイ・ルーム 村岡義博
風水に凝って居心地悪い部屋 辰巳和子
ふかし芋ふうふう同居の有り難み 上村さな恵
居心地の良くも悪くも金婚に 山本ひさゑ
居心地はどうあれ酒があればよい 青木公輔
担がれて居心地悪い革の椅子 長島敏子
居心地がいいので長居するこの世 上野五柳
居心地がいいのかムショへ又戻る 黒嶋海童
宝恵駕籠の揺れ心地良い深度1 長川哲夫
窓際の椅子に難題降りて来ん 宮本喜明
住み慣れてドアのきしみも良き調べ 池田史子
留守番で右の耳鳴り止みました 水田象介
地獄は如何ですか天国の妻より 水田象介
戦列を離れた椅子がやわらかい 山辺和子
ライバルに招待された席の位置 平井美智子
最高の居心地今日は妻が留守 河原野折杭
居心地の良さに溺れた尾?骨 山本ひさゑ
カミさんのお天気しだいうすいお茶 宮本喜明
君の傍優しくなれる素になれる 長島敏子
あの人が視界に入る席坐る 瀬島流れ星

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兼題  「美味い」  大谷祝星 選
登りきり何より美味い岩清水 沼尾美智子
この冬も至福に尽きる蟹料理 内藤夢彦
旨い話に載ってしまったのに気付く 青木公輔
雰囲気に合った会話で美味み増す 瀬島流れ星
くれぐれも美味い話にご用心 牧野和子
気いつけや美味い話に罠がある 川人良種
耳朶へ美味しい話来て止まる 長野峰明
美味いこと言うから嘘がばれてくる 豊野光子
とっときの美味い話を持ってくる 小山紀乃
美味い美味いと皿まで舐める食べ盛り 辰巳和子
和解した後のビールの美味いこと 倉周三
鍋料理美味い食べ頃見逃さず 倉田雄登美
一口で美味いと叫ぶレポーター 倉周三
追風に乗った話に罠がある 山辺和子
生き下手な妻だが美味い飯作る 辰巳和子
美味いとも不味とも言わず平らげる 廣嶋英子
浮くような美味い話に乗った馬鹿 川人良種
初任給貰って食べた上にぎり 平井美智子
美味かったおこげお握り母の味 倉田雄登実
健康が買える美味しいコマーシャル 沼尾美智子
五年振り猪口一杯の酒を飲む 水田象介
バイキング美味いものだけチョイスする 森本佳子
鍋物をほめられている料理下手 吉安陽子
塩っぱいが親父の美味い握りめし 山本ひさゑ
グルメ通美味いランチを食べ歩く 中本三桂
グルメ旅誘われて行く日本海 水田蓉子
美味いもの先に食うクセ変わらない 村上氷筆
美味いもの最後に食べることにする 豊野光子
子沢山美味いものから平らげる 上原翔
晩酌の肴はうるか酒は灘 内藤夢彦
鍋奉行美味いだろうと急き立てる 前川和朗
盗み酒こいつが美味いから困る 黒嶋海童
殊更にうまい深夜の盗み酒 河原野折杭
美味しさは好きずきですよ出世魚 野澤淑子
「美味い」との孫の電話にまた送る 斎藤功
美味いもん作ってくれと風邪の夫 水田蓉子
休肝の明けは美味くて飲み過ぎる 上原翔
鉄人の料理が舌を唸らせる 山辺和子
河豚鍋の仕上げ雑炊こそ美味い 上原翔
生きるとは術後の美味い三分粥 黒嶋海童
糀から作った寒の味噌の味 山内迪
誇りです郷土に美味い明石焼 前川千津子
避難所の涙で食うた握り飯 村上氷筆
愛想は悪いが美味いラーメン屋 辰巳和子
美味しいと素直に言えて仲直り 長島敏子
美味いものみんな持病の敵と知る 上村さな恵
美味しいと妻に言っとくおべんちゃら 大谷祝星

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兼題  「エアコン」  斎藤功 選
節電の部屋切って入れ切って入れ 椙元世津
エアコンの故障で炬燵呼び出され 河原野折杭
エアコンを止めて炬燵へ寄る家族 牧野和子
エアコンが風邪を引くなと言う嫌み 長野峰明
雪の音聴きつつエアコンの窓辺 牧野和子
エアコンはいらぬぴったり妻が添う 豊野光子
来客へ適温という気を配り 椙元世津
エアコンに四季の変化が鈍くなる 山辺和子
エアコンに代る熱燗冬の夜 田原一兆
エアコンに頼らず生きてゆく世代 沼尾美智子
エアコンも妻も古くてコツがいる 山本ひさゑ
ワンルームエアコン弱で冬と夏 森本佳子
エアコンを消され気付かぬムダ遣い 瀬島流れ星
エアコンの故障家族もバーラバラ 長島敏子
エアコンが効いて講義も夢の中 中村真里子
エアコンの暖より温い君の足 河端世起子
エアコンが勿体ないと映画館 井上登美
寒いのに節電をして風邪を引く 森本高明
エアコンをつけたつもりがテレビ鳴る 吉安陽子
がんこ夫婦クーラーエアコンなく耐える 倉田雄登美
路地へ吐く熱は気にせぬ冷房機 村岡義博
全室空調3LDK孫走る 野澤淑子
エアコンに煽られ激論まだ続く 池田史子
倦怠期飛ばすエアコン全開で 池田史子
エアコンはオフ着ぶくれて冬ごもり 辰巳和子
雪雪ゆきさあエアコンの活動期 上村さな恵
エアコンを消しみちのくの雪を知る 長川哲夫
暖房はガスか電気か重ね着か 黒嶋海童
夫婦にも温度差空調取り替える 倉周三
湯たんぽの自負エアコンとエコ談義 上原翔
室外機部屋の数だけ鎮座する 吉安陽子
室外機小さく震え母が臥す 平井美智子
室外機静かに寒い息を吐く 室田隆司
室外機うならせわたし冬ごもり 沼尾美智子
エアコンに治してもらう肩のこり 井上登美
エアコンが止まる夫婦喧嘩止まる 山本ひさゑ
設定温度愛に温度差あるように 倉周三
被災地を思いエアコン切ったまま 村上氷筆
エコだからエアコン代り君を抱く 黒嶋海童
全館空調回転ドアと北風と 野澤淑子
エアコン完備読書しに行くJR 村岡義博
着脹れに慣れてエアコン出番減る 瀬島流れ星
ぐっすりと眠るエアコン子守唄 小山紀乃
エアコンは電気予報の顔を立て 上原翔
ほっかろん抱いてエアコンOFFにする 樋口祐子
エアコンも無く語り部のいろり端 長川哲夫
エアコンで満足するや冬の陸奥 斎藤功

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兼題  「億」  前川千津子 選
願わくば億とは言わぬ小金持ち 井上登美
石油王いつも取り引き億単位 中本三桂
一億円貯めてみんなに奢りたい 河原野折杭
三億円当たればカニを食べに行く 室田隆司
億という額に少しは身構える 青木公輔
七十億地球浮かんでいられない 吉安陽子
七億キロも飛んだ「はやぶさ」はエライ 川人良種
億ションに住んでも淋し気な老後 小山紀乃
億年の過去に大事なおとしもの 豊野光子
億ほども貯めて軍手で庭を掃く 黒嶋海童
ウン億円ないと老後はちと淋し 上野五柳
億なんてせめてトントン宝くじ 長島敏子
億というカジノに縁の無い暮らし 沼尾美智子
あの世へは持っていけない億のカネ 倉田雄登美
哀悼の一億の民大津波 森本佳子
ゼロ幾つ億には遠い預金帳 長島敏子
七十億のひとりで今日も水を買う 沼尾美智子
ストレスが溜まる億など考えぬ 上村さな恵
億の金カジノで捨てた御曹司 河原野折杭
億の束ひっそり暮らす地下金庫 長川哲夫
北向きの部屋で億万夢にみる 上村さな恵
億分の一の脳細胞磨く 樋口祐子
百億人のせることにもなる地球 上野五柳
一億を切る少子化が来る予感 赤井花城
あとなんぼ億から残り引く余生 山本幸一
脳天で億が弾ける他人事 山本ひさゑ
一億一心だが戦争は負けました 内藤夢彦
落札の単位は億という名画 山辺和子
億の損してメジャーへのチャレンジや 上原翔
億万の祈りを抱いて春の雪 平井美智子
億の金入れる鞄は持っている 河合敏夫
四億も秘書に任せて知らんとは 倉周三
万札を一万数え昼にする 水田象介
億の金飛び交うニュースサンマ焼く 豊野光子
百億の0を即答できますか 沼尾美智子
七十億喜怒哀楽の渦の中 瀬島流れ星
数億のたった一つのガンに哭く 池田史子
良心は億積まれても売りません 上野五柳
脱税の億驚きもせぬ庶民 椙元世津
人情は億の金でも売ってない 森本佳子
かろやかに一億分の一を生き 山本芳男
七十億のひとり日本の片隅で 長島敏子
億という数字に野球界の麻痺 赤井花城
一億の日本人居て過疎の村 斎藤功
名人が億円を産む登り窯 長川哲夫
三億の夢はうたかた除夜の鐘 豊野光子
億というものには遠い我がくらし 前川千津子

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【出席者】 (順不同・敬称略)
大谷 祝星 上野 五柳 倉田雄登美 瀬島流れ星 室田 隆司 牧野 和子
村上 氷筆 森本 佳子 河合 敏夫 山辺 和子 沼尾美智子 田原 一兆
長川 哲夫 山内  迪 上村さな恵 長島 敏子 豊野 光子 黒嶋 海童
水田 蓉子 辰巳 和子 前川千津子 野澤 淑子 上原  翔 山本 芳男
斎藤  功 廣嶋 英子 水田 象介 前川 和朗 村岡 義博 平井美智子
内藤 夢彦 川人 良種 河原野折杭 宮本 喜明 青木 公輔 倉  周三
椙元 世津 池田 史子 長野 峰明 樋口 祐子 赤井 花城

【投 句】
中村真里子 山本ひさゑ 山岡 幸一 森本 高明 中本 三桂 河端世起子
小山 紀乃 吉安 陽子 井上 登美

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